やり残したこと

先日、休みの日に昼から

ひとりでお風呂に入っていたら、

ふとある人のことを思い出しました。

心理療法にも応用されている

「内観法」を奈良で伝えていらっしゃる、

臨床心理士の三木善彦先生です。

内観を受けているときのは過ごし方は、

内観法とは、一週間部屋に閉じこもったまま、

朝から晩まで、

「してもらったこと」「して返したこと」「迷惑かけたこと」

の3つのことだけについてひたすら考え、

自己理解を深めるということをやります。

いまから7年ほど前に、

奈良に「内観法」を受けに行ったことがありまして。

内観研修所での日課は、

早朝に喜多郎の 「シルクロード」が流れたら起床し、

部屋の中を掃除。

それが終わったらすぐ内観を始めます。

食事は3食、三木先生の奥様(やはり臨床心理士)が

用意してくれました。

そして、

午後2時くらいを過ぎると、

内観者は一人ずつ交代で、

「お風呂」に入るのです。

そもそも内観に行った理由は、

テキストにも出てくる内観を体験して、

カウンセリングへの理解を深めたいという

理由もありましたが、当時の私も

そこそこ、自分との関係で悩んでいたわけです。

お風呂でなぜ三木先生を思い出したかといいますと、

そんな私が、内観を受けに行ったとき、

最初の面談で三木先生が、

内観研修所での一日の過ごし方の流れについて

説明してくださったのですが、

その時に、

ニコニコしながら、お風呂に入る時間について

「真昼間から、お風呂に入っていれるなんて贅沢ですよね」

と話されている様子が、

当時の私には妙に心にひっかかりまして。

「たったお風呂のことだけなのに、こんなにも幸せそうに話す人がいるんだなぁ」

と、そんな小さなことではとても喜べそうにない

自分と比べてしまい、心に残っていたのでした。

そんな経験があったものですから、

日中にお風呂に入ったときに、

三木先生を思い出して

「贅沢だなぁ」

なんて、言ってみたのであります。

7年たって昼風呂の良さを感じられるようになった私は

少しは成長したのでしょうか(笑)。

・・・

そのとき同時に、

もう一つのことを思い出しました。

「内観を開催していない」

ことです。

どういうことかといいますと・・・。

実はその内観を一週間受けに行ったとき、

一日延長して「内観指導者研修」という講座にも参加しました。

せっかくだからその経験を生かそうと思い、

その後、わが社がある神奈川県の小田原で

内観の合宿を企画していたのです。

申し込みも来ていて、

あとは開催を待つのみ・・・。

と、思っていたら、開催の数日前に

東日本の震災が起きて、中止になってしまいました。

直後に会社や自宅も引っ越したり、

長男が生まれたり、

いろいろなことが重なりまして・・・。

内観のことはすっかり記憶の彼方に

追いやられて忘れておりました。

そのことを思い出したのです。

いかがでしょうか?

これをお読みいただいているあなたも、

「そういえば、やり残しているな」

と思うことはありますか?

・めったに行かない旅行に行ったときに、食べたかった有名店に行ったら定休日で食べられなかった。

・学生時代最後の文化祭に、キャンプファイヤーでみんなと一緒に羽目を外して騒ぎたかったのに、プライドが邪魔して参加できなかった。

・恋人にプレゼントを用意していたら、会う前にフラれてしまい渡せなかった。

そんな心残りはないですか???

(・・・あっ。これ全部私の過去でした(汗))

一言で「やり残した」といっても、

いまからでもできることもあれば

もういまとなってできないこともありますよね。

内観の合宿は・・・

再度やろうかと考えたのですが、一瞬考えてやめました。

なぜなら、

もうやる必要がないからなんですね。

なぜかといいますと、

そもそも内観をやろうと思った理由は、

自分の内面を見つめるお手伝いをしたい

という動機からでした。

でも、

あれから7年経ったいまの私は

幸いにもすでに内観をせずとも

傾聴を通じで自分を見つめる

お手伝いの方法をもっています。

傾聴を使って自己理解のお手伝いが

できればいいかなと思うです。

・・・

でも、

お風呂に入りながらたった一週間ですが、

お世話になった三木先生ご夫妻を思い出せたことで、

いま本当に大切なものが再確認できたことに

感謝しております。

これでやり残したと思った内観合宿については、

スッパリと切り捨てることができました。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「いまからではやり直しがきかないことも、やっているいいけれど、もう必要ないことも、やり残しへの想いはスパッと断ち切る!」

人は過去にしがみつきながら、

自分のいる場所を確認したりしますが、

そこで足に楔をはめられて、

動けなくしているのもまた

自分自身であったりします。

過去にしがみつくか、手放すか

最後に決めるのは自分なんでね。

<お知らせ>

内観をしなくても傾聴を使って

自己理解を深めることもできます。

9月11日の会は残席わずかです。
 ↓
http://goo.gl/7T0NRH

 

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