「馴れる」と「慣れる」

突然ですが、質問です。

「慣れる」と「馴れる」の使い方違がわかりますか?

先日、作文している最中に

どちらを使っていいか悩みまして。

調べてみたら

意外と区別しにくい違いがあることがわかりました。

「馴れる」は、人や動物との「関係性」を表すそうです。

・あの人と一緒にいるのに馴れた。

・犬が私に馴れた。

違和感ない、あるいは親しみがある状態とです。

「慣れる」は、読んで字のごとくですが「習慣」になる。

自ら能動的になにか「行為」を起こした結果、

そこから起きてくる変化に

適応していく状態を表すときに使うそうです。

・仕事に慣れる

・新しい環境に慣れる

・新しく買った靴に履き慣れる

など。

ここで一つわいてくる疑問は、たとえば

「新しい上司になれる」

といった場合は、

いったいどちらの漢字を使ったらよいかということです。

親しみを持っていれば「馴れる」のような気もしますが、

嫌な上司に対して、

どう取り扱えばいいか心持が習慣化されてきたなら

「慣れる」のようにも思えます。

また、上司の方が自分がいる部署に来たのなら、

自らは何もしていないので「馴れる」のような気もしますが

自分の方が異動していったなら、

行動を起こしているのはこちらなので

「慣れる」のような気もします。

「なれる」という漢字の定義は

前述のとおり明確なのですが、

生活の中で起こる場面をいろいろ想定してみると、

やはりどちらを使ったらよいものか悩むものがあります。

しばらく調べた結果、

結局どちらが正解なのかよくわからないのですが、

例え正解がわからなくても、

調べてみるという行為そのものが

物事に対する関心と理解が深めてくれるので楽しいですね。

ところでなぜ「なれる」を調べていたかといいますと、

先日買った新しい靴のことを、

このBLOGに書こうと思ったからです。

何を書きたかったか概要をご紹介しますと、

・・・

私には、いままで気に入って

履き続けてきたある靴メーカーの製品がありました。

その靴は、リニューアルを重ねながら、

私も同じ靴を何足も履き替えてきました。

ところが、最近、10年ほど買い続けてきた

その靴が廃盤になってしまったのです。

履き慣れた靴がなくなり残念であると共に、

違う靴を探して買い直そうとしたら、

なかなか似たような靴がなくて困っておりました。

結局、ある靴屋さんにいったときに、

足のサイズをたまたま計ってもらったのをきっかけに

計測結果から「サイズがぴったり」といわれた、

今までより幅が狭い靴を買ったのです。

でもデザインが今一つ気に入らないなぁなって思っていまして(汗)。

ところが

新しい靴をほんの2日ほど履いていとき、

あることに気が付きました。

「この靴、足になじんで気持ちいい!」

そう感じた瞬間に、

新しい靴がとても気に入ったと同時に、

お気に入りだったはずの前の靴を履いてみたら、

なんとも履き心地が悪いと感じまして・・・。

多少傷んでいますが、自宅履きならまだ履けるのに、

もう履きたくなくなってしまったのです。

いままで、

デザインも履き心地も自分にぴったりで最高だったはずの靴が、

たった2日で「履き心地が悪い靴」に変わってしまうという

何ともおかしな体験でした。

その時思ったのです。

「その状態に慣れていることと、それが本当に自分にとってベストであるかは別のことなんだな」

と。

別によそのことを知らずに過ごせば、

そのまま今あるものに慣れたまま

人生を送るのも別に悪くはありません。

でも、慣れていることがベストな状態ではない

可能性を知っておくことで、

新しい良いものを見つける

きっかけになるのではないでしょうか。

・・・

「よく自分を変えたい」という人がいます。

(私も昔はその口でした)

でも嫌で変えたいなら、

早く変わってしまえばいいのに、

実際にはなかなか変われないわけです。

それこそまさに「慣れ」を

手放すことへの恐怖なのではないでしょうか。

たとえば、

親子がお互いに暴言を吐いてののしりあいながらも、

一緒に暮らし続けるのも慣れですし。

子どもを強く叱ってしまってはいけないと分かりつつ、

またしてしまうのも慣れです。

よくないことなんだけれども、

慣れ親しんだ体験を意思の強さだけで手放そうというのは

並大抵なことではありません。

そんな時は、変えようと考えるのではなくて、

物理的な環境そのものを変える。

あるいは、他の人の意見の通りにしてみる

などがいいかもしれませんね。

慣れない環境に身を置くことではじめて、

変われるということも確かにあります。

当然、慣れないものはとても気持ちが悪いでしょう。

ストレスがかかるかもしれません。

そのまま慣れずに終わってしまう

可能性もあります。

でも、変わるということは、

別の言い方をすると

「慣れないものに慣れていくこと」

なのだと思うのです。

だから、変わるためには今目の前の心地悪さと

付き合っていくことも必要かなと

思ったりするのですがいかがでしょうか?

そしてもう一つ変われないストレスから解放するには、

「変われない自分を受け入れる」

という方法もあるかもしれません。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「慣れていることは、ベストであることではない」

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