課題を変えると楽になる

「間違った課題に取り組んでいるうちは、問題はなかなか改善しないどころか悪化する」

小学校の夏休み中のいま、それを身をもって体験している。

・・・

今年の夏休みは例年とちがう。

年明けに学童をやめた小6の娘が、

家でダラダラしている。

仕事で外に行くときは、本人に任せるけれど

自宅で仕事をしているときは、昼ご飯を私が作る。

ある日、娘に

「昼ご飯何にする?」

と訊いたら

「なんでも」

と答えが返ってきた。

つづけて、

「お腹すいてる?」

と訊いたら

「まあまあ」

と返ってきた。

どちらの回答にも困惑し、イラっとした。

つぎに、

「じゃあ、そうめんにするから」

と言った。

すると、

「オッケー!」

と返事が返って来た。

この返事を聞いたときだけ、心はスッキリした。

「なんでも」「まあまあ」は

あいまいな表現なので、

どう解釈していいかわからない。

それでモヤモヤした。

でも、

「オーケー!」は、

はっきりYESだと分かるのでスッキリした。

この手のたわいもないやりとりは、

きっとどこの家庭でもよくある日常会話だろう。

でも、

このモヤモヤと、すっきりを経験したときに、

私は自分が内に秘めている「ある特徴」に気がついた。

その特徴とは・・・、

「私は、ハッキリ言って欲しい人」

であること。

「そんなの誰でもあたりまえじゃないか」

と思う人もいるかもしれない。

でも、そうとは限らない。

ハッキリ言われるのを嫌がる人もいる。

・・・

人はよく、自分がモヤモヤしたときに

相手に向かって「ハッキリ言いないさいよ」

と、あたかも相手がハッキリ言わないことが

問題であるかのように、

つめよったりすることがある。

でも、問題なのは「ハッキリ言わない相手」と同時に、

それと同じくらい

「ハッキリ言ってもらえないと嫌だと感じる自分がいる」

ということだったりする。

私が「ハッキリ言って欲しい人」でなければ、

相手は必ずしもハッキリ言う必要はない。

ハッキリ言ってもらえなくて

イライラするという感情は、

相手が作り出しているように見えて

実は自分の受け止め方の方が

大きくかかわって自分で

作りだしている感情だったりする。

だから、モヤモヤしたときは、

相手にハッキリ言うように求める前に

「ハッキリ言ってもらわないと困る自分」

であることを認め、

「何が困るのか」

自分の感情を伝えるところまでで

止めてみるのもいいだろう。

実際、夏休み中ずっと私は先ほどのような

似た会話を、何度となく娘とくり返していた。

・・・

あるときは、こんなやりとりもあった。

私「お昼何を食べたい?」

娘「何でも」

私「何でもだとなに作っていいかわからないから、何も作れない」

娘「じゃあ作らなくていい。あまりお腹すいてないから。」

一瞬イラっとしかけたが、

私「じゃあ、作らないということで」

娘「はーい」

それで丸く収まった。

この時一瞬、

「親だから昼食を作らないといけないのではないか?」

という責任感が頭の中をよぎった。

でも、その相手からは求められていない責任感こそが

私をイラっとさせる原因なのだと気づいて、止められた。

・・・

人間関係をよく保つのに必要なのは

相手にどう接するかという方法ではない。

相手と接することになる、

「自分の感情にどう接することができるか」

で決まる。

自分の感情とのつきあい方がうまくいけば、

相手とのかかわり方も自然とうまくいく。

自分の感情とうまくつきあえないまま、

相手に何をするかばかり考えても

結局、それをする自分の心が整っていなければ、

失敗に終わるだろう。

人間関係をよく保つには、

自分の感情に気付き、クリアに所有し、

自分との関係をよく保てさえすれば、

人との関係は圧倒的に保ちやすくなる。

そういう経験をたくさんしてきた。

結局、最後は

「答えは自分の中にある(にしかない)」

ということになってしまう。

あとはそれをいかに早く

認める勇気があるかの問題だけ。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「自分の受け止め方次第で、人間関係は変わっている」

自分の心の動きに気付いたら、

悩みどころが変わった。

当初、娘からどうやって昼食のメニューを

ハッキリ聞きだそうかが課題だと思いんでいた。

でもいまは、

「親は子供の昼食を毎日作るべきだ」

と言ってくる、

自分の中の無用な責任感という名の悪魔くんと

どう付き合うかが課題になっている。

相手は変わっていないのに、

自分の中の課題が変わったら、

娘へのいら立ちはなくなってしうのだから不思議。

そして、もう一つ。

「課題を変更する」力が、私の中には確かにあった。

心の問題を解決できるのはいつも

「本人だけ」で間違いないと確信した。

・答えは自分の中にある
・問題を解決するのは本人

C.ロジャーズの書籍に書かれたこの、

傾聴する人の基礎となる人間観も、

ただ文字で読むだけでなく、

実生活の中で体験すると、文字に深みが増してくる。

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