夜22時過ぎになってもテレビに夢中な息子を
そろそろ風呂入れてねかせようと、
風呂を洗いに洗面所に行った。
洗面所行ったら、洗濯機の中に洗濯物が
取り残されているのを発見した。
朝洗った洗濯物がそのまま入っていた。
出して干すことにした。
洗濯物を抱えて、物干しざおがある中庭に行った。
すると、物干しざおには、干しっぱなしの洗濯物が干してあった。
いま持ってきた濡れたのを干す前に
物干しざおで乾ききったのを
自分の部屋にある衣装棚に片付けることにした。
自分の部屋にいくと昼充電にかけた
充電式の電池か「満タン」のランプがついていた。
抱えてきた乾いた洋服をとりあえずベッドにおいて
充電器から電池を外し、電池入れにしまった。
電池をしまったところで
「自分がなぜ部屋にいるのか?」
わからなくなった
一瞬、そのまま部屋を出ようとした。
でも、ベッドの上におきっぱなしの洋服を見て、
この部屋に来た目的を思い出し、衣装棚に洗濯物をしまった。
洗濯物をしまって自室を出たら
電気がつき扉が開けっぱなしの洗面所が見えた。
「そうだあそこなから来たんだ!」
と洗面所に戻った。
洗面所に戻ると、中は空っぽの洗濯機の扉が開いていた。
そこで、洗濯物をまだ干してないことを思い出した。
また中庭に行き、カゴに入れっぱなしの濡れた洗濯物を干した。
そして洗面所に戻った。
洗面所に戻ったはいいが、
洗面所に何をしに来たのか、また思い出せない。
しばらく考えたけれど思い出せない。
何もしないで変えるのシャクに触るので、
ふと目に入ったなくなりかけのハンドソープを補充して
(でもそんなことしに来たわけじゃないはず)
後ろ髪引かれながらリビングに戻った。
リビングに戻ると7歳の息子が22時過ぎてるのに
まだテレビを見ていた。
「何時までテレビ見てるの!風呂、入って寝るよ!」
と大きな声を上げだところで、先ほど自分は、
風呂を洗いに行ったんだと思い出した。
また洗面所に向かった。
今度は洗面所の洗濯機に洗濯物は入っていない。
迷わず風呂を洗い、わくまで10分くらい待って
息子と風呂に入って寝た。
・・・
脳は新しい物が好き。
いつも新しい情報に吸い寄せられる。
そして、新しい情報に一度ひっぱられると
5秒もしないうちに前の情報は忘れてしまう
パソコンで言えば上書き保存。
食べ物ならところてん。
なぜそうなるか???
答えは脳の基本的な仕組みにある。
脳はたった2つのものを使って、
物事を理解しているらしい
1つめは、発想(想像、イメージ)
2つ目は、関連付け(連想、連結)
脳はまず、
1.頭の中でまずイメージとしてみる
2.見えたものをすでに持っている何かと関連付けて理解する
1が脳内のシナプスに送る電気信号を発生させ、
2はどこに電気信号を送るか、経路を指定して動く。
脳はこの2つを永遠にくり返しながら、
私たちの人生の営みを無事に送るのをまかなってくれている。
生きるためには発想と関連付けが不可欠。
そう考えると、干してない洗濯物を見つけたら、
次にそれを干す場面を想起するのは当然。
また、干しっぱなしの乾いた洗濯物を見つけたら、
衣装棚にしまおうと想起するのは当然。
つまり脳が正常に動いているからこそ、
風呂洗いを忘れたというわけだ。
わたしの脳は間違いなく正常に動いている。
だから、
「風呂洗いを忘れることができた」。
ただ一つ残念なのは、2度目、洗面所に行った時、
カラっぽになって開いていた洗濯機の扉に意識を奪われ、
ほんの60センチ先にある、風呂に気づけなかったこと。
でもそれも仕方ない。
浴室への扉は閉まっていた。
風呂場を目視しイメージに入れることもできなかったし、
洗濯機の扉から風呂釜をつなぐ
要素は何一つなかったのだから。
人は繋がりがないものは思い出せない。
また、息子の顔を再び見たときに、
風呂に入れているイメージが見えるまで
思い出せなかったのはうなづける。
タイミングは自分が希望したのとは違っても、
人生に必要なことならば、脳は関連があるタイミングで
勝手に人生を前に進ませる。
・・・
10年前、いまの様な人生を歩んでいると、
果たして想像していただろうか?
していなかった。
たった5分前に思い浮かんだことでさえ覚えていない私が、
10年後を思い描いた人生を歩んでいるはずもない。
思ってもいなかった人生なのに、
幸せな人生を歩めているのだから
奇跡としか言いようがない。
幸せな人間が5分前のこと忘れたからと言って、
落ち込む必要はない。
忘れることさえも、脳が幸せを求めて
動いた結果なのだから。
脳はいつも幸せを求めて動いている。
いまの自分は脳のおかげで幸せなんだと認めてしまえば、
記憶力が悪いことさえも嘆くに値しない。
脳は放っておけば法ておくほど、
幸せに導いてくれているのだから。
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それでも忘れたくないことがある人は、
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10月6&7日、天満橋(大阪)にあります。
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