そんなある日、
たまたま電話くれた学生時代の先輩にそのことを話したら、
俺のコーチングを受けないかと誘われた。
当時まだコーチングがなにかは知らなかったけれど、
助けてくれるのならばありがたいと
ワラをもすがる思いでお願いすることにした。
ワラをもすがる思いでお願いすることにした。
その日から、毎週水曜日の朝6時半に電話をくれることになった。
なんて親切なんだろう・・・と思った。
電話のコーチングがはじまるとまず、
「どうなれたらいいと思う?」
「どうなれたらいいと思う?」
と質問をされた。
「それがわからなくて困っている」と伝えると、
「ではそれがわかるために今何ができそうか考えてみよう」
といわれ今できそうなことを考えるという宿題をもらった。
つぎの週の水曜日も6時半に起こしてくれた。
せっかく先輩もわざわざこのために
早起きしてくれているのだからと、
はじめのうちは頑張って宿題をやっていた。
でも仕事も夜遅く寝ていたい日もあるので、
だんだん面倒くさくなってきた。
そのうち前の日、明日の朝電話が来るのかと思うと
夜眠る前に憂鬱になった。
それでも水曜日の朝になると電話は鳴った。
「私の人生を世話してくれるのはありがたいけれども、
あなたから電話がくると思うと気が重くなる」
・・・
とはまだ言えなかった。
そのうち携帯の電源をわざと切って寝るようにしたら
ゆっくり眠れるようになった。
でも携帯の電源を入れるときはイヤな気分がして、
案の定必ず着信履歴が残っていた。
それを見てまた憂鬱になった。
そんなことをくり返しているうちに、
だんだんと先輩も何か感じたようで
朝でないときに電話をくれて様子をきいてくれた。
「コーチングあわないみたいで、
毎日仕事遅くてしんどくて余裕がないんです。」
と、ようやく言えた。
すると、
じゃあやめようといってくれて電話が来なくなった。
コーチが話をきいてくれたおかげで
問題が一つ解決した。
コーチングを受けたくないという問題が。
その頃にはなぜか転職の悩みはどこかに消えていた。
どうなりたいかきく前に、
言えない気持ちの方を受け止めてもらえると
ありがたいと思うことはないだろうか?
そんな私にもいまでは尊敬する
コーチングの先生がたくさんいるのはありがたい。
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