「お父さん大嫌い」の意味を理解する

4歳の息子に

「お父さんは、君のことが大好きだよ。」

というと、

息子はニヤけながら決まって、

「僕は、お父さん大嫌い。」

「お父さんと、いっしょにお風呂入りたくない。」

「お父さんと、いっしょに寝たくない。」

「お母さんが大好きだから。」

と、いう。

その憎まれ口をきくのもまたうれしいのでした。

・・・

こんな話を聞いたあとに

「息子の発した、言葉の裏にある本心はどのように読みとりますか?」

こんな質問をあなたにしたとしたら、

いったい何と答えてくれるでしょうか?

 ・
 ・
 ・

もしかしたら、

「きっと本当はお父さんのこと、大好きなんだよ。」

と、言ってもらえるかもしれませんね。

たしかに。

息子はお母さんも大好きですが、

お父さんも大好きだと思います(笑)。

・・・

そのとき一つ注意したいのは、

息子の気持ちが分かるのは、

言葉の「裏」を読むのではなく、

言葉通りに言葉の「中身」を

そのまま受け取るだけで十分だということです。

「裏」と「中身」のちがいを、

地球に例えてみましょう。

・・・

地球儀をイメージしてみてください。

日本の「裏」側にあるのはブラジル(パラグアイ?)ですね。

では、日本が見えているところから見た、

「中身」は何かというと、

(地球儀では見えませんが)

「地底」であり「マグマ」ですね。

ブラジルをいくら観察しても、

日本の今のことはよくわかりませんが、

地底やマグマを観察すれば、

いまの日本で起きていること、

たとえば地震とか、噴火とか。

あるいは水や天然資源の様子がわかるでしょう。

・・・

傾聴を習いに来る方の中には、

「相手の言葉の裏を読みたい」

とおっしゃる方もいます。

言葉遊びのあげ足をとるような

ささいな表現の違いなのですが、

傾聴では、言葉の裏を読むことはしないのです。

裏を読むのではなくて、

表に出ている言葉(日本)を正面からしっかりと受け止めて、

そこに現れている特徴から、

その言葉の意味(マグマ)を話している人と一緒に

わかっていく作業なのです。

いいかえるなら、

見えないものを推測して理解しようとするのではなく、

表出しているものに立ち止まり、

それが何か確認しながら理解する。

とでもいいましょうか。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「私は、誰かの心の裏を読みたいのか?それとも、心を正面から受け止めたいのだろうか?」

心の裏を読まれて安心するのは自分。

話している人は安心しませんし、

仮に理解した内容がたまたま一致していても、

それはたまたま「当たった」ということ。

コミュニケーションは「当てる」より

「分かり合う」のが私は好きです。

・・・

ほんとに嫌いなら口をきかないだけで

おしまいのはずの息子がわざわざ私に、

・話しかけてきたという事実。

・「好きだよ」といった直後にわざわざ反論した事実。

・ニヤけながら話しているという事実。

・すべて逆のことを言おうとする事実。

これらをすべてそのまま受け止めれば、

息子の中に私に対する好意があるのは明らかなんですね。

でももうひとつわかることは、

「お母さんのほうが好きだから」

も事実なようです(苦笑)。

でもそれはそれ。

都合が悪い事実からも心の目をそらさないでおきましょう。

その時のポイントは、

「人と自分を比べない」

ことかなと思っています。

息子に好かれているならば、

妻以上に好かれる必要はありませんし。

かりに息子に好かれていなくても、

私が息子を愛することは自由なのですから。

<お知らせ>

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おかげさまで140回目を迎えることができました。
明日の募集は終了したので、次回は
3月19日土曜日に飯田橋で開催です。
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