辛抱するという戦法

日曜の夜のビジネス街は

飲食店もしまり人影がまばら。

普段講座の開催に使っている大阪の会場は、

そんなさみしいビジネス街にあります。

日曜の夜、最後の講座を終えて

新大阪駅に向かおうとしていたときのこと。

夜7時半の大きな貸し会議室のビルは

人影は少なくて一階のエントランスには

事務員さん2人と私しかいませんでした。

このさみしい会場をあとにするタイミングが

好きなんですよね。

長丁場だった講座が無事終わる満足感と

次回まで数カ月来れなくなる哀愁があって。

・・・

退室の手続きをすませてから

新大阪駅にいくためタクシーを

拾わなければと思いビルの外に出ました。

すると

会場玄関前に1台のタクシーが「空車」の

ランプとつけて止まっていました。

「車通りもまばらなのに、すぐにタクシーがつかまるなんてラッキー!」

心の中で叫んで、迷わず乗りました。

そこから数分走って

橋を渡ったところにある交差点にさしかかったとき、

年配の運転手さんがいいました。

「ここ左に曲がると混むから右に行きます。」

そのセリフと聞いたとき

「おや?」

と思いました。

「このセリフ、前にも聞いたことがある…」

このタクシーに以前にも乗ったことがある気がしました。

運転手さんに訊いてみますた。

「日曜の夜は、よくあそこに止まっているんですか?」

すると、

「大概います」

と。

やっぱりだ・・・。

前回11月に来た時にも同じタクシーだったのです。

「でもなんで人通りの少ない寂しいビルの前に、わざわざいるのだろう?」

と思いつづけて尋ねました。

「日曜のこの時間、もう人そんなに来ないんじゃないですか?」

運転手さん「意外と来るんですよ。」

「じゃあ穴場なんですね。」

運転手さん「イヤ。ほかのタクシーも、いつもあそこに私が止まっているの見てるから、たまに後ろに車つけるんです。でもみんなしばらくするといなくなる。辛抱がが足りない。売上悪い日にあちこち動き回っても、売上上がらんので、辛抱ですわ。」

・・・なるほど、深い。

「辛抱する」という戦法なんですね。

いま運転手さんに質問していること自体、

言いたい気持ちを辛抱できず

すぐ訊いてしまっている

私がいうのもなんですが・・・、

うまくいかない時ほどそわそわして

動き回りたくなるものですよね。

でも、

動いていると確かに不安を

感じずにすむかもしれませんが、

本当にダメな時に動いてしまうと成果も上がらりません。

一見、成果がでなくても、

ガマンして動かない勇気も必要ですね。

いかがでしょうか?

あなたは成果上がらなくても

辛抱しつづけてることありますか???

わが身を振り返ってみますと・・・。

その運転手さんほど度胸が座っているかわかりませんが、

わたしも10年間、傾聴から動かずにやってきたおかげで

それなりに成果を実感できております。

ありがたいことです。

なのでたしかに動かないことも

大切だと思ったりします。

でも、

あえてもう一つ違う見方をしてみるなら、

「動かないで辛抱するうのがいいか?それとも動き回るのがいいか?」

という二元論で見るのをやめてみるのもいいかなと。

動くと動かない。

この2つ共通点は何か?

と、いう視点で見てみると両者とも、

「意思を持って行動を選択している」。

という点では同じだと思うのです。

・・・

そわそわして浮足立って

動き回っているようではいけませんし、

あるいは逆に、

何も考えずただボーっと動かずにいるのでなければ、

「動くのも意思」

「動かないのも意思」

自分の信じる道を進んでいるなら

どちらの戦法がいい悪いはないかなと。

成功しているのは辛抱している運転手さんだけでなく、

動き回って成功している人もきっといることでしょう。

つまり、

「答えは一つではない」

そして、

「意思をもって決めることが大切」

これが答えかなと思ったりするのです。

いかがでしょうか?

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「雰囲気に流されず意思をもって選んでいるだろうか?」

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