「感情的に話す」のと「感情を話す」のは違う

小学5年生の娘には、

いくつか通っている場所があります。

ピアノ、創作教室、

そして今週から生き始めた塾。

どれも本人の希望か、

親がよかれと思い、

体験入学に連れて行って

本人が行きたがったところばかりです。

「通うところ」

が何か所かある娘ですが、

最近は、

「通うところ」以外にも、

「やりたいこと」

が増えたようです。

それが、

「放課後、友達と遊ぶこと」

です。

ここで一つ問題が・・・。

一週間の中で、

ピアノ、塾、創作教室に行ったら

残りの日にちはあとわずかです。

その残った数日だけ学童に通うわけですが、

いちばん「月謝」が高いのが学童なんですね。

なにせ学童は、週5日通うことを

前提としているわけですから

・・・まあ、当然といえば当然ですが、

管理費が高くなるわけです。

全部やると月うん万円。

学童は週2日くらいしか行かず、

もっとも経済効率が悪いので、

やめるように娘に提案しました。

そうしたら、

「学童はやめたくない」

と。

では「別の何か」をということで、

練習を面倒くさがって文句ばかり言っている

(本人が行きたいと言い出した)

ピアノをいったん止めることにしました。

ところが翌日になって、

「ピアノもやめたくない」

とまた言い始めまして・・・。

先延ばしにしても状況が変わるわけでもないので、

(そして、金銭的な非効率はすぐに解決したいので)

その日一日よく考えて

何をやめるか夜までに

結論を出すように娘に伝えました。

そしてそのまま

その日は夜になりまして・・・。

書斎から居間に行ってみると

娘は明日の塾の宿題のまっ最中。

そろそろ夜が更けてきたので

結局「どうするのか?」

訊きたくなりました。

でも、見ると宿題に集中しています。

はたと、

「いま話しかければ、集中を切ることになる」

と気づいて、ノドの上まで出かかっていた

「どうするのか?」

の言葉を、飲み込んだのでした。

・・・

その時、自分にある疑問がわいてきました。

「なんでいまこのタイミングで話しかけたくなったんだろう?」

そしてその答えはすぐに見つかりました。

「自分が気になったから、自分が気持ち悪いのを解決したかったからだ」

と。

いかがでしょうか?

これをお読みいただいているあなたの周りには

次のような人はいませんか?

・やりたくない仕事を「これを経験するのはあなたのためだから」と押し付けてくる上司

・子供に学校に行きたくないといわれて「学校に行くのはあなたのためだから」と言って説得しようとする親

・「別に私はかまわないんだけど」と言いながら、素行を指摘してくる隣人

・・・こういう人たちはみんな、

「相手のため」といいながら、

実は自分がそれを言わない(やらせない)と

気持ちが悪いから言いたくなっているのではないでしょうか。

もちろん物理的には、

その経験をしておいたほうがいいということは多々あります。

でも、

いまこのタイミングで言いたくなっているのは、

相手のためというよりっも、

「言いたくなっている(気持ちが動いている)」

からでしょう。

でも、その時に

「私が言わないと気持ち悪いから言うけど」

とはなかなか表現してくれません。

なぜなら人は、自分の中に

「よからぬ感情」

があることを認めたくないからです。

「よからぬ感情」とはたとえば、


・モヤモヤ、イライラしている

・相手を自分の意に沿うようにコントロールしたくなっている

のような感情です。

このBLOGでも過去に

「人の為」とは「偽(ニセ)」で、

であるとご紹介しましたが、

この自分の中にあるよからぬ感情から

目をそらしたいときによく人は、

「あなたのため」

という表現を使いますね。

そして、

言われたほうは違和感を感じます。

だから、

人に何かを伝えるときは、

「私が言いたくなった」

と素直に認めて伝えたほうが、

(それを相手が受け入れるかどうかは別として)

人間関係の作り方として

健全で誠実ではないかと個人的には思うのですが

いかがでしょうか?

・・・

もし私が娘に

「もう夜だから決めなさい。」

と言ったとしたらどうでしょう?

一見理屈としては正しく見えますが、

夜だから決めないといけないというルールは、

私が勝手に決めたルールです。

また、

なぜそのルールを決めたかといえば、

お金の問題もあるけれど同時に、

自分の中にあるモヤモヤを早く

解消したかったからにほかなりません。

つまり、物理的な問題よりも

感情的な問題が大きいのです。

(別に結論を出すのは今日中でなくても、明日の朝でも大勢に影響はないのですから)

・・・

自分の感情を満たしたいがために

相手に自分の感情的なトラブルを

押し付けていないでしょうか???

・・・私はしょっちゅうしたくなりますね(苦笑)。

でも、最近少しだけそのことに事前に気付いて、

関係を自ら壊しに行かなくてすむことも増えました。

そして、

気づき踏みとどまれた自分に

丸を付けれるようになりました。

なにせ、

相手を傷つけてしまったと思うと、

なにより自分が傷つきますからね・・・。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「いま言いたくなっているけれど、相手が受け取りやすいタイミングだろうか?」

自分の感情を表現することも大切ですが、

相手が受け取りやすい形で伝えられないと

結局思いが伝わらず、ガッカリするのは自分です。

・・・

当然私は今回、

娘の宿題が終わるのを待ってから、

確認をし直しました。

そして娘も一つの結論を出してくれました。

めでたし、めでたし!

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