たまたま寄った場所でついていたテレビ見てみたら、
ワイドショーのような番組で
「西陣織の求人がブラック企業?!」
という特集を組んでいた。
理由は、給料が出ない。
生活の保障がない。
ということだったが、どこかで炎上でもしたのだろうか?
途中から見たのでわからない。
ものごとは、一方向から見ると
それが正解であるかのように見えることが確かにある。
「求人なのに、給料が出ない、生活の保障がない=ブラックだ」
と。
でも、違う方向から見ると、
まったく違う価値があるように見える。
番組を見ていて気が付いたのは
これがもし「求人」ではなく、
「講座の募集」だったらどうだろう?
・プロ西陣織師による、講座
・参加費無料
・期間:1年 ※希望者は延長可能
・現役のプロ西陣織師がマンツーマンで教えます
・実際の西陣織の製作過程に携わる作業もできます
好きな人からしたら、こんな夢のような講座はないだろう。
もしかしたら、
お金を払ってでも、やりたいという人が
いるかもしれないレベル。
・・・
このことからもよくわかるのは、
言った言わないでけんかしている人がいるが、
言葉そのものにはもともと正解などない。
「言葉=ただの解釈」。
人それぞれ違ってあたりまえ。
自分が持つ一方向の解釈しかできないから
言い争いになる。
もっと違う方向からも解釈できれば、
無意味なケンカは減る。
口喧嘩は、言葉の解釈量が未熟だから起きる。
言葉に携わる仕事をしている者として、
言葉は大切だと思う。
同時に、言葉は怖い物だとも思う。
人は、言葉を使って、
何かにラベルを貼って物事を理解する。
言葉に対する意味付けで、
見える世界が変わる。
「求人」という角度から理解するのと、
「講座」という角度から理解するのでは、
全く意味が異なる。
共感しながら話を聴くというのは、
何を言ったか言葉を理解するのではなく、
どういう意味でその言葉を発したのか?
自分の解釈とは違う、
相手の解釈が何かを理解しようとする聴き方。
普段多くの人がする一般会話は、
共感とは違い、同感を軸に聞いている。
同感(できる/できない)という聞き方は、
自分の解釈がしかあり得ない前提で、
人と比べながら聞くことだから、
共感と全く違う。
目上の人に「おい!」とため口は使わない。
話し方は区別するのに、
聴き方の区別が適当だから、人間関係がトラぶる。
自分の理解が「正解」ではなく
「ただの解釈」であることを理解できれば、
違う解釈があることが100%理解できる。
そうすれば、
無用に人と言い争うことはなくなる。
一つ情報を受け取ったら
少なくとも、もう一つ
真逆の角度から見たらどう見えるか?
検討するクセをつけよう。
給料が出ない西陣織を「求人」と「講座」
両面から眺めてみよう。
まったく違う見え方になるはず。
自分の中にあるフィルターに気付こう。
そうすれば、人間関係がずいぶんと楽になる。
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