カウンセリングでは何を提案すべきか?(2)

昨日のBLOGの続きです。

「問題解決=いきなり現実を解決に向かわせること」

ではなく、

「問題解決=心を解決すること」

と考えれることができれば、
もっと広く解決への提案が出来るようになります。

私は、心の解決方は大きく3つあると思っています。

1.事実が変わり、気持ちが変わる

多くの人がパッと思いつくのがこれです。

現実の状態を変えることで、
気持ち楽に仕様という視点です。

それがすぐできるときは、いいですね。

でも、変えられない現実
(たとえば大切な人亡くなったとか)、

かなり変えにくい現実
(相手の態度を変えるとか)、

あるいは、はた目には簡単そうに見えても、
ご本人にはやりにくいこともあったりします。
(自分らしい方法ではないとか)

事実が変えにくいときとうのは、
本当に多々あるのです。

それでもこの方法に固執するから、
行き詰まるし、緊張するのです。

では、他に提案できる心の解決法は何でしょうか?

2.変えられない事実にトコトンよりそいエネルギーが落ちないように支える

こういうとまずまず、

「それでは現実は変わらないではないか?」
「何の意味があるのか?」

と反論が来そうです。

でも、そもそも現実が変え似られないから、
別の解決法も持つ必要があるわけです。

変えられないものを変えようとするのは、
前向きな努力とは言えません。

そういう時、意識を向ける対象を事実をけえようとすることろから、
いま目の前の人の心を支え得ることに帰ると、
いくらかでもできる支援があります。

変わらない現実に苦しんでいる人の気持ちに
スポットライトを当てて、徹底的にそれを
受容し共感するという方法です。

変えられない現実の中に一緒に漂い、
立ち止まり、詰まり、味わいながら共にいる、
心情を共有する理解者となるのです。

「変えたいのに変えられないね・・・」
「本当に八方ふさがりな感じですね・・・」

このように受け止めることで相手が
より一層落ちていくのではと心配する人がいますが、
それは違います。

相手はすでに落ちてしまっているから、
そのネガティブな心情を語ることができるのです。

もし相手ではなくあなた自身が
いまいる場所から落ちるのが怖いと
無意識に感じているのだとしたら、
それは自分の中にある投射の心理なんだと
理解するところから始めましょう。

また、出来ないのに事柄に固執し、
解決しようとしすぎることは、
裏に潜むメッセージとして相手に、

「いまのあなたではダメだ、早くいい状態に変われ」

と責めている裏のメッセージが
相手の潜在意識に届きます。

それでは、変われない自分をより一層見つめてしまい、
孤独で苦しくなってしまいます。

本当にその人らしく変わって欲しいなら、
まず、変われないいまをしっかり
受容することから始めましょう。

「いま変えられないあなたのそばにもちゃんと言いるよ」。
「あなたを一人にはしないよ」

というどんなときでも傍にいる伴走者になることで、
孤独から救い、心が落ちないようにする。

孤独にさせないことで、
エネルギーが下がり切らないように支援する。

ほんの小さな安心感でも、
ちゃんと持って帰ってもらう。

これも心の問題解決と充分呼べます。

出来もしない大きな変化を起こそうとするより、
よほど現実的な問題解決法です。

3.相手の心を明確にし共有者になる

悩みというものはたいてい両価性が存在します。

両価性とは、迷い決められない、
逃れられないと感じる心です。

「BではなくAをすればいいと頭ではわかっているけれど、そうできない」
「AとB両方したいけれど、選べない」
「AもBもいやだけれど、そこから逃れられない」

というような2つ(ないしはそれ以上)の
間で揺れ動く葛藤です。

その葛藤が単体ではなく、
複数組み合わさって悩みは複雑化しています。

まるで、ぐしゃぐしゃに絡まった糸の塊のようでに、
どこからどうほどいていいか見えない状況です。

また、意図が絡まっているのか?
ワイヤが絡まっているのか?
何が絡まっているのか?

すら、よくわからないことが多いです。

本人がなにげなく徒然なるまま発する
言葉の端々を明確に伝え返すことで、
何気ないモヤモヤだったものが、
少しクリアになってくることがあります。

「Aというよりは、Bなんですね」
「Aはここが気になるし、Bはここが気になるから決めかねるのですね」
「Aはいいけれど、Bは嫌なんですね」
「AとB以外にも何かりそうなんでね」

カウンセリングが終わったあとに

「何に悩んでいるのかわかった分、スッキリしました」
「私ってそんなこと思ってたんだなと、明確になりました」

というコメントをもらうことがあります。

明確になっても、現実は変わらないのです。

でも、すべての問題解決は気づくこと、
つまり明確に理解することから始まります。

何が問題なのかにモヤモヤしていたら、
事実を変える作業に入ることすらできません。

「何を解決していくのを明確に理解する手助け」

これがまさに、明確にすることで
心のエネルギーがあがる心の解決法です。

・・・

多くの人は「解決」という言葉のいみを
狭く捉えすぎです。

「解決=早急に問題を0にすると解釈すること」

と思うと、無理が生じます。

そうではなくて、もう少し
広くとらえて見てはいかがでしょうか?

いま目の前にいる人の気持ちを
たった0.1%でも楽にできれば、
それは解決につながっている(向かっている)のだと。

そうとらえると、今できる
現実的な支援が見つかり焦りがなくなります。

まとめると、

問題解決を3つの視点でとらえる。、

1.事柄の解決の視点
2.心に寄りそいきることでエネルギーを温存させる視点
3.心を明確にしてスッキリ感を増やすという支援の視点

他にもあるかもしれませんが、
この3つの視点くらいから問題解決をとらえると
緊張せず楽に聴けますし現実的な
いい提案が出来るようになるでしょう。

良かったらやってみてください。

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