いつもありがとうございます。
小学1年生の頃、田舎の小学校の校庭の隅にあった
堆肥(たいひ)の山の中から、
巨大ミミズを掘り出すのが楽しかった、岩松正史です。
・・・
ある時、
「自分はどうしても弁護士ならないといけない」
とこだわっている人がいました。
それが夢なのかと思いきや
どうも希望に燃えているというよりは
悲壮感にとりつかれている感じです。
(こういうザラつきは大事)
もし、その人の想いを
そのまま傾聴っぽく受け止めるだけなら
「どうしても弁護士になりたいのですね」
と、くり返しておしまいでしょう。
でも、そのとき自分の中に
希望ではない「何か」を感じたら、
「心のワケ」を聴いてみる価値があります。
そのとき、先日のBLOGで紹介した
「対比効果」を使って質問したりします。
まずは、
しっかりくり返しをして受けとめて、
続けて
「このまま弁護士になれないままの自分だとしたら、どう思われますか?」
「弁護士になれた人生と、なれなかった人生は何が違のでしょう?」
これはあくまで一例ですが、
こんな風に逆の例を出し対比して訊きます。
ポイントは、気持ちを分かりたいのですから、
その事柄についての「受け止め」「感覚」が
わかるように質問することです。
たとえば先ほどの
「弁護士になれた人生と、なれなかった人生は何が違のでしょう?」
と質問したら「収入が増えます」と
受けとめや感覚ではなく、
事柄(事実)で返事が返ってくることも考えられます。
事柄で返事が返って来たら、再度、
その事柄についてどのような受け止め、
感覚を持っているのか尋ねます。
しっかりくり返しで受け止めた後に
「お金が増えると、どのようにいいのでしょうか?」
あるいは
「お金を増やすために、あえて弁護士を目指すのには何かおありですか?」
事柄には必ずそれに付随する想いがあります。
対比効果を使い事柄を対比させることで、
事柄についての想い(気持ち)が浮き彫りになり、
理解が深まるのです。
傾聴の「くり返し」は気持ちを
理解するという目的のための
一プロセスにすぎません。
くり返すこと自体を目的にしたら
表面的なおかしな傾聴になってしまいます。
(練習のはじめはそれでもかまいませんが)
「何のために私は聴いているのか?」
「何をしたくてそのスキルを使っているのか?」
聴き手自身の中にちゃんとした目的があれば
聴いている最中に迷うことはなくなります。
ポイントは、
その人の受けとめ方や想いを
知る目的を持った質問の言い方で、
事柄を対比させてみることです。
相手の受けとめ、想い、気持ちを
しっかり理解したい方は
やってみてください。
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