ちょっと誤解されそうで言い方に気をつけながらお伝えします。
聴いても共感できないときに、それと似た自分の経験を思い浮かべてみて、似た経験として共感に近づこうとすることがあります。
このやり方は教科書には書いていないし、常にそうしているという事でもありません。
一つ間違うと同感と同じになってしまうのでこれから傾聴を始めるという初心者の方にはお勧めできないやり方ですが、お伝えする意図がちゃんと分かっていただける方はやってみてください。
身近な例でご説明します。
講座の中でAさんが、「家の庭の芝刈りをしないといけないと前から思っているのに、時間がなくてなかなかできない。・・・いや、時間がないというのは言い訳で、本当はやろうと思えばできるのにどんどん後回しにしているだけなんです。そうしたらどんどん芝が伸びてきて、さらに面倒になってきました。」といいました。
その時あなたは芝刈りをした経験も、芝刈りをやらずに掘っておいた経験もなかったとします。
同感ではなく共感だと頭では分かっていても気持ちとして芝刈りをほっぱらかしにしている人の気持ちが全然感じ取れなかったとします。
そんな時には仕方がないので、過去自分が体験したことがある似た経験を思い起こしてみるということです。
この例では要するに「やらなければいけないと思っているけれど、やらずにいる」という話し手の主訴をを自分に当てはめてみます。
例えば私だったら「ゴミ捨て」で似た経験があります。
ごみの収集日にゴミを出さなければいけないと思いつつ、ついつい先にやりたいことがたくさんあってゴミをほったらかしてにしておいたら、しばらくして臭い匂いが出てきて大変なことになった経験があります。
ここでもし私がAさんに「私もゴミ捨てで似た経験があります」といってしまったらただの同感になってしまいます。
耳ではAさんの芝刈りの話に耳を傾けながら、心の中ではもしかしたらこういう事に近いかな?と同感にならないよう慎重に注意しながらゴミ捨てをせずにいたとき感じたことを思い出して聴きます。
応答の仕方はもちろんAさんに沿った「やらずにいたら、面倒なことになってしまったんですね・・・」となります。
言い方があっていればよいという事ではなくて、その時のAさんに近い感情を言葉に乗せたいときにこのような方法をとることがあります。
いまご説明したことがちゃんと伝わったか不安が若干残ります。
もし疑問があったら講座や講演で会った時、直接質問してください。
またこの方法についてはいいかどうか私自身よくわかりません。
ご自身の責任と判断でされてください。
※原文からの抜粋なので、書籍とは内容が異なります。
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