深く聴きたいなら「要約」はしない

傾聴の体験会
https://bit.ly/340LrDl

いつもありがとうございます。
ブロッコリーに呼びとめられた、岩松正史です。

キャリコンなど資格試験として聴き方を学んでいると
どうしても聴き方がロジカルになりがちで
きれいにまとめようと要約をたくさんしがちです。

試験的にはそれが求められているのかもしれません。

でも、深く相手の気持ちを理解しようとするなら
要約は必要ありません。

要約は、相手を理解するためではなく
状況を理解したときに使うものだからです。

表面的には聴いている感がでるので、
どうしても要約をしたくはなりますね。

傾聴で必要なのは、
要約ではなく伝え返しです。

要約と伝え返しはまったく別物です。

・・・といいながら、

つい数年前まで、両者をほぼ同等に
扱っていた時期もありました。

でも「要約しよう」とすればするほど
深い傾聴からどんどん遠ざかっていく
ことに気づいてからいまは明確に分けています。

--------
◆要約
--------
話された内容である事柄
(状況、事態の流れ、起きた出来事)
を抜粋して「まとめる」。

このときたとえ文末に
「~というお気持ちなんですね」
と添えても大部分が事柄であればやはり要約。

--------
◆伝え返し
--------
いまこの瞬間にクライエントが感じていることは何か、
その感覚を自分(聴き手)がちゃんと
話し手が感じているのと同じ(似た)ように感じとれているか
現在の聴き手の受け止め具合の確認をとる。

つい最近まで要約と伝え返しの
わかりやすい違いは語尾にあると伝えていました。

・要約は断定形(~ということですね。)
・伝え返しは疑問形(~ということでしょうか?)

たしかに要約と伝え返しの表面的な違いは
語尾にも比較的よくあらわれます。

でも、それは本質ではないことに
気づきあらためました。

(1)聴き手自身の受け止めた感覚について語られていること
(2)語尾の如何に問わず、話し手に確認をとる意図があり修正される余地が十分にあること

この2点の方が大事なので、
語尾は断定形でも疑問形でも
どちらでもいいと今は伝えています。

その代わり必ず伝え返し(or要約)した後の
あいての反応を見てスッキリしていないときは
やり取りをして理解を深めるようと伝えています。

心理学のテキストによると傾聴とは
「相手に確認をしながらわかりあっていくこと」。

そして、

わかりあうのは事柄的な事実ではなく、
感覚的な事実です。

感覚的な事実を共有していくために
必要なのは要約ではなく伝え返しです。

傾聴力を高めるためには
伝え返しをたくさん練習しましょう。

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本心を聴きとりたいなら
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https://keicho1day.com

<<編集後記>>

週に3回はスーパーに買い物に行きます。

買い物していて楽しい
売り場の1つが青果売り場です。

野菜を選ぶのって楽しくないですか?

同じ野菜でもそれぞれ個性が違って、
2つとして同じものはありません。

先日、レモンを買おうと
青果売り場に行ったら「視線」を感じまして。

ふと横を見ると山積みになった
ブロッコリーのなかの1つが
私を「見ている」なのです。

そして、そのブロッコリーに
「呼ばれている」気がするのです。

プロセスワークでは自分の外に
ある気になるものにも注意を向けて
自己対話のきっかけとしたります。

私はブロッコリーと「対話」して
そいつを買うことにしました(笑)

なんかよくわからないけど
気になるものってありますよね。

そういうものは意外と自分にとって
意味があるものだったりするようです。

東京地方はこれから雨の予報。

今日もいい1日をお過ごしください!

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<岩松正史の著書>
・『その聴き方では、部下は動きません。』朝日新聞出版
・『聴く力の強化書』/4刷 自由国民社

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