研修や講座の中で心理アセスメント(検査)
の類を使うことが時々あります。
エゴグラムやエニアグラムは
その人がいま持つ特性を視覚化するにはわかりやすいです。
「特性」といいましたが、
心理検査には大きく分けて2つの種類があります。
一つが「類型」で見るもの。
そしてもう一つが「特性」で見るもの。
たとえば「類型」とは、
「O型の人はおおざっぱ。A型の人は几帳面。」
など、
血液型でその人の性格を当てはめてみるように、
少ない分類にその人を当てはめてみる見方です。
昔ハヤった動物占いや、
生年月日で占ったりするのも類型分類ですね。
(ちなみに私は動物占いはペガサス、易学は九紫火星になります。)
もう一つの「特性」は、
「私には、父親のような厳しい側面が15点。母親のような優しい側面が10点、子どものような無邪気さは6点・・・」
のように、一つの方に当てはめるのではなく、
様々ある要素のバランス(強さ)で見る見方です。
エゴグラムやエニアグラムはこちらになります。
きょうは後者の「特性」の話をしたいのですが、
まず、特性論の場合
検査により出てきた結果は、
あくまで今の状態であり、
生年月日占いのように固定化されたものではありません。
3か月後、6か月後、1年後・・・
時間や検査をする場所(職場or自宅など)が変わると、
結果にも変化が起こり得ます。
ですから、
「とりあえず、今の状態では…」
というのを知るのに有効です。
・・・
とはいうものの、
一瞬でその人の状態がコロコロ変わる
ことも起こりにくいのも事実です。
先ほどの例でいうと、
「きょうは父親のような厳しさが100だったのに、明日は0」
のようにはなりにくいですね。
その人の持つ「傾向」というのは、
ある程度固定化されているのが自然です。
逆に言うと、
中長期的には「変わる」可能性があるとも言えます。
10歳と40歳では同じ私でも積んできた経験も、
おかれている立場も変わりますから、
出てくる特性も変わります。
つまり、
特性論というのは
①今のとりあえずの状態を知る
②時間がたった後の変化を知る
この2つに役立つわけです。
そして私の場合、
エニアグラムは数年前にやった時もいまも
「3達成する人」と「8挑戦する人」が高くなります。
では昔と今で行動の傾向が似ているかというと
似ているものもありますが
決定的に違うものもあります。
たとえば、
いまでこそ朝4時半お気をしている私も、
昔は完全夜型で3時くらいまでよく起きていました。
また、
昔は必ず朝食はしっかり食べる派でしたが、
いまは食べません。
性格と行動というのは
ある面では強く影響しあっているようですが、
昔と今で持つ特性の強さは同じでも、
行動としては真逆に出ることもあるというわけです。
(もちろん別の検査をすれば、昔と今で特製の分類も変わっているかもしれませんが)
・・・
つまり何が言いたいか。
表面に出ている現象(行動)は
必ずしもその人の内面を表さない、
ということです。
「うちの上司は、いうことがコロコロ変わって困る・・・」
ワンマンの上司を持つ部下からよく
こんなセリフを耳にします。
でもきっとその上司も内面的には、
一本筋が通った「なにか」があるのでしょうね。
困った上司の理解者になる必要があるかどうかは別として、
その内面にあり「なにか」をわかることこそが
本当の意味で、
「相手を理解した」
ということですよね。
日常生活の中でも相手が
「何をしていて、何をしていないのか?」
相手の行動の変化に着目するのは大切です。
でも、
行動の観察はあくまで内面を知るための手段であって、
本質ではない知っておくことも必要でしょう。
【この言葉を自分に言ってみよう!】
「人は表出する言葉そのものを理解された時ではなく、その言葉に含まれた意味を理解されたときに、はじめてわかってもらえたと感じる」
表面的な真実と内面的な真実は違うんですね。
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