組織内に「聴ける人」を育てる唯一のポイント

企業の方から傾聴研修の依頼を受けるとき、

傾聴の「知識と技術」の習得を

希望されることが多いです。

特にロールプレイ形式のワークは人気があります。

もちろん研修のプログラムの中に

両方入っているので快くお引き受けするのですが、

その際、

(状況によりますができるだけ)

一言付け加えることにしています。

それは、

支援者支援の仕組みの導入を

同時に検討して欲しいということです。

そもそもそのようなつもりで研修を依頼されてこないので、

意外と思われることも多いのですが、

組織内に聴ける人材を育てる際、

もっとも大切なポイントは、

お客さんの相談にのる営業でも、

顧客からの相談受付担当でも、

部下を指導する上司でも、

お母さんと接することが多い子育て支援施設の職員さんでも、

とにかく、

聴く立場にいる人どうしが

「支えあう仕組み」

を持つことです。

これがないと

いくら研修だけ繰り返しても、

よい聴き手を組織内に育てることはできません。

では具体的に「支いあえる仕組み」とはなんでしょうか?

それは、

組織内で聴きあえるグループを形成することです。

(当初は場をコントロールできるファシリテーターが必要です)

人間、無理して頑張ればいっときは聴くことはできます。

でも我慢して一生「聴き続ける」ことはできません。

「いっとき聴く」ことと「聴き続ける」ことでは理屈が全く違う

のです。

・・・

ダイエットをイメージするとわかりやすいと思います。

ダイエットも無理して我慢して食べなければ

二週間から3か月くらいなら

体重を減らすことは誰でもできます。

でも一生となると話は別でしょう。

一瞬減らせ方法たからといって、

同じ一生で減らし続けると思ったら大間違いです。

「無理」「我慢」という抑圧された感情は、

必ずたまっていきいつか爆発するか、

爆発できないくらい強く抑圧されていると、

体調を崩します。

・・・

話を聴き手に戻します。

顧客でも部下でも、

仕事として誰か話を聴いてあげたいなら

その仕事をしている場(職場)内で

仕事のしんどさやときには

家庭の話題が出ても大丈夫なような

自由に話を聞いてもらえるば必要です。

問題解決しようとするのではなく、

ただただ聴いてもらい支えてもらえる場が。

「人は自分にしてもらった経験があることしか、他の人にしてあげることができない」

というお話は、

このBLOGでもいくどとなくしている話ですが、

この理屈は職場にもあてはまります。

聴いてもらうよさを体験したことがない人が、

聴いてあげることなどできるでしょうか?

また、

支えてもらえているという安心感がない職場環境にいて

誰かを本気で支えることができるでしょうか?

理屈で考えれば無理だと簡単にわかることなのに、

意外と整っていないのが現状です。

単発~短期の研修は体験をするという意味ではいいです。

でも長続きはしません。

・・・

わたしが傾聴をお伝えし始めた10年前と違って

最近は大企業でも傾聴へのニーズが高まっています。

それはそれで素晴らしいことではありますが、

逆に言えば、困っている人が増えているともいえます。

それは問題ですね。

先日、某自動車販売大手の役員の方が

聴き手育成の相談にいらっしゃいました。

その方曰く、

「いままでずっとさまざまなコミュニケーション研修をしてきたが、どれもほとんど効果がなかった。」

とおっしゃっていました。

似たような経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

組織内に傾聴できる人を育てたいと思っているみなさま。

どうぞスキルや知識の習得と同時でいいので、

組織の中に

「社員を支える仕組み」

を作ってください。

スキルや知識だけで人は育ちません。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「人を支えたいなら、まず自分から」

個人と組織はフラクタル(自己相似形)ですね。

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