そこに3歳くらいの男の子を連れた年配の女性が現れた。
おそらくおばあちゃんだろう
(※以後、おばあちゃんとします)。
男の子は滑り台がお気に入りらしく、なんかも登っては降りをくり返していた。
おばあちゃんは滑り台の横に立ち、その姿を見守っていた。
そのうちに、男の子はさすがに飽きてきて、今度は滑って降りてきた滑り台を逆向きに登ろうとし始めた。
そのときおばあちゃんが言った。
「こら、やめなさい、ちゃんと遊びなさい!」
言いたい意味は分かる。
上から下に降りなさいという意味だろう。
でも世の中にはやっていいことと悪いことは確かにあるが、遊びとはなにかを決めるのは子供のがきめるのではないだろうか。
少なくとも滑り台の構造が決めることではない。
下から上に向かって登る「遊び方」もなくはない。
おばあちゃんのこばから、「滑り台は上から下に降りるべき」という価値感がよく表れていた。
人が発する言葉には、その人の価値観がよく表れる。
それを聴きとれば、相手の気持ちはよく分かる。
時にはその人がどのような人生を送ってきたのか、生い立ちの片りんも垣間見ることが出来る。
その言葉を、いまでもなぜかよく思いだす。
<講座のご案内>
傾聴一日講座基礎、今月は本日開催しました。
次回はの予定は、以下の通りです。
第111回 6月3日(木)
第112回 6月27日(土)
日程 http://goo.gl/SXLkNx
大阪で来週開催があります。
第110回大阪 5月28日(水)