仕事柄よく子育ての悩み相談を受けます。
その多くは、入り口は
「子どもをどうしつけるか?」
という子どものしつけ方の相談に見えて、
実は、
「子どもにどういう態度をとればいいか?」
という自身の態度への悩みであることが多いです。
ちょっと飛躍して聴こえるかもしれませんが・・・、
これはつまり、
「矛盾する自分を許せない」
というのが問題が根っこなのです。
・・・
たとえば、
子どもを叱り慣れている親は、
子どもをほめることが苦手になっていきます。
なぜなら、
人間の脳は「矛盾する自分」を嫌うからです。
もう少し説明しますと、
子どもを叱ることが多いと
叱った記憶が脳にするこまれていきます。
すると、
目の前にほめていい場面が来ても、
「逆の態度をとったらおかしいのではないか?」
と、叱ったt時のイメージが足を引っ張り、
ほめることを躊躇します。
そして
ほめることを逸してしまった記憶も脳に残り、
「ほめる場面を見過ごす」
という体験に慣れていきます。
叱れば叱るほど
叱る回数が増えるだけでなく、
ほめる回数が減っていき、
矛盾したくないから、
さらにほめなくなっていくというわけです。
叱る→ほめる場面を見過ごす→また叱る→ほめる場面を見過ごす
これをくり返しているうちに、
叱るだけしかできない人になってしまいます。
さっき叱ったばかりなのに
いまほめるような甘い態度をとることは、
おかしいのではないかと思うので
ほめたらいいのにと頭でわかっていても、
ほめることも愛を伝えることもできなくなってしまいます。
ですから私はそういう人にお目にかかった時は、
「子どもをほめましょう」
とは言わず
「矛盾する自分を許してあげていいのでは?」
と伝えます。
するおみなさんちょっとホッとした表情に変わります。
正しいことをアドバイスすることよりも
正しくできないことのほうに
寄り添ってあげることが大切かなと思うのです。
・・・
・叱った直後でもほめることをよしとする。
・喧嘩した直後でも「おはよう」「おやすみ」のあいさつは気持ちよくする。
矛盾する自分を許すだけ
いがみ合う関係が柔らかくなり
子育てが少し楽に感じるはずです。
そして
親が矛盾する自分に許せることは、
子どもに対してもう一つ大切な
メッセージを伝えることになります。
そのメッセージとは、
「大人になっても、しっかりできなくていいんだよ。」
「大人になっても、矛盾していても大丈夫だよ」
という、
将来、大人になる今の子供たちへの
大人になることへのプラスのメッセージです。
親が矛盾する自分を許す姿は、
「大人になるって、楽しいことだよ」
「あなたも、矛盾しても大丈夫だよ」
というメッセージとして伝わるでしょう。
子どもは親(大人)の姿から感じ、
未来の自分を想像します。
親が無理をして頑張っている姿を見るよりは、
楽な姿であること自体が実は一番大切な
子育てなのかなと思うのです。
【この言葉を自分に言ってみよう!】
「矛盾する自分を許そう」
結局、人間関係は、
自分自身との関係性を映し出しているただ鏡でしかないわけです。
自分に優しくなることは、
他人に優しくなることと同じですね。
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