変化をイヤがると、自分が傷つくことになる

4日連泊していた出張先のホテルでのこと。

一回に降りようとエレベーターに向かうと、

東南アジア系の20代の男性が3人

先に待っていました。

ふとエレベーターのボタンに目をやると、

ここは6階なのになぜか

「のぼり」と「くだり」の両方の

ボタンが押してあります。

「慣れない外国の旅行先で、押し間違えたのかな?」

と思ってみていました。

しばらくして下からエレベーターが上がってきたら、

3人ともそのエレベーターに乗って

上に行ってしまいました。

それを見てこんどは

「上の階の知人にでも、会いに行ったのかな?」

と思いました。

ところが、しばらくして昇ったエレベーターが

再び私のいる6階に戻ってきたら・・・。

3人ともそのエレベータに

乗っているではないですか(笑)。

その様子を見て今度は、

「くだりとのぼりがわからずに、間違えて上ってしまったのだろう」

と思いました。

その日はそれで終わりました。

・・・

次の日、再び下に降りようとエレベーターを待っていたら、

そこに、昨日と同じ国の人と思われる別の人が一人、

エレベーターにやってきました。

今度は昨日とは違い、私がエレベーターの

下りボタンを先に押して待っていたのですが、

どうもその男性、落ち着きがありません。

ときどき何か言いたげな目で

こちらをちらちら見るのですが、

特に何も言わないので、

私も気づかないフリをして何もいわずにいました。

(お互い言葉もわかりませんし)。

しばらくして、

下から上にエレベーターが昇ってきました。

たまたま私がいる階に止まり、

ひとり降りてきて、まだ上に昇るために

扉が閉まりそうになった瞬間、

横にいた外国人の男性が慌てて私の方を見て、

閉まりかけのエレベーターの扉を何度も指さしながら、

「あなたは乗らないのか?」

というようなジェスチャーを

したのがわかりました。

「(私は降りたいので)乗らない」

と横に手を振ると、その男性も乗りたいけれども

「乗ってはいけないもののようだ」

と理解したようで、

そのままもう一度エレベーターが下ってくるのを

待っていました。

・・・

そこでようやく私は気が付きました。

「この国の方々は、下に降りたいときも、上りのエレベーターが来たら乗る習慣があるのかも」

と。

そして下に降りたいときも(理由はわかりませんが)、

「上の階を押す」

習慣もあるのかもしれません。

先ほどの男性がエレベーターが来るまで

ずっと「何か」を気にしていたのは、

「のぼりのボタン」を押したくて

気にしていたのかもしれないなと。

でも、わたし的には上のボタンを押されてしまうと、

余計な時間がものすごくかかってしまうから

困るんでしょね(汗)。

でもいま思い返すと、

なぜかその時のホテルは、乗っている人数の割には

エレベーターが各駅停車だったのを思い出しました。

それももしかしたら、その外国の方たちと

関係しているのかもしれません。

(たくさん泊まっていたので)。

まだその後2日間そのホテルに泊まりますし、

今後も出張すればそのホテルを使うので、

ちゃんと使い方を教えてあげようかと

一瞬思ったのですが、結局やめました。

なんでかといいますと、

言葉がわからなかったというのもありますけれども、

片言の英語程度ならいえなくもないわけです。

でも10年後を想像してみたんですね。

きっと今よりもっと日本人は減るでしょうし、

外国の方に会う機会は増えるだろう・・・と。

そこで、

日本の文化にあわせろと言っても悪くはないのですが、

これからもっと外国の方が増える方向に

変化が加速するのがわかっている中で、

いちいち習慣の違い一つ一つに苛立って

なおそうとしていたら、きりがないなと。

今までと違う習慣を受け入れるのは

たしかにストレスですが、

こちらが変わりたくなくても

世の中全体は日々変化しています。

その中には当然望まない変化もあるわけです。

そのときかかるストレスを回避する方法は

2つしかありません。

一つは、

「変化しないように、変化をとどめようとすること。」

もう一つは、

「変化を受け入れて慣れること。」

両方合わせていけばいいことでありますが、

どうせ止められない変化であれば、

後者のように受け入れていく部分を増やさないと、

変化を受け入れないことでストレスを

自分で作りだすことになってしまいます。

「私とちがう」ということは、

ただ「ちがう」だけであって

「いけない」「まちがっている」

わけではないので、

そこの境界線はちゃんと分けないといけないと思うです。

いままでの私なら絶対ひとこと言っていたと思うのですが、

その時は慣れてみようと思い言いとどまったのでした。

・・・

人は、「よりよく変わりたい」と言いながら、

じつは変化するのを好みませんね。

自分の思っているのと違うとすぐたらを立てます(私も)。

自分を振り返ってみても、

変わりたいのか?変わりたくないのか?

よくわからないときがあります。

いかがでしょうか?

このBLOGをお読みいただいているあなたも、

変わりたいといいながらも、

いざ目の前に予期しない変化が来たら

思わず拒否したくなった経験はありませんか?

人生に欲しい変化だけが来てくれればよいのですが、

「変化」とはもともと、今の自分ではないもの

だからこそ変化なんですね。

想定外の変化も一度受け入れれば想定内になります。

そうすると少し心に余裕ができて、

余分なストレスも減らせるのではないでしょうか。

「変化は受け入れてみる。」

が基本ですね。

それをするためのポイントは、

1.変化を嫌う自分を知り、認める
2.価値観の違いは、人格の善悪の違いではないと知る

ことではないでしょうか。

考え方が違うだけで、人格まで否定してしまうのは

人間関係をわざわざ狭くしてしまうので

もったいないことです。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「怒らない道を自分の意思で選択しよう!」

と、いいながら正直言いますと、

またあのホテルのに泊まるのが

ちょっと憂鬱だったりするのであります(苦笑)。

なにごとも、自分の心との相談ですね。

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自分の中のいら立ちや怒りに気づきながら、

自分も相手も否定しないコミュニケーションの方法があります。
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