のつづき
医療における治療や薬の有効性と同様にエビデンスとしてロジャーズが提唱した仮説に基づく研究結果であり、傾聴すればだれでも元気になると保証するものではありません。
余裕がなければどんなに正しいアドバイスもその人の心には届かないので、実行しない。
あるいは実行したとしても形だけですぐ「私には合わなかった」とやめてしまうでしょう。
アドバイスをしてはいけないとは言いませんがその前にまず、十分に心のバケツの水位を下げることが大切です。
このことからもいまでも傾聴はすべてのカウンセリングの基本とも言われています。
余裕さえあれば「ああしてみたら?」「こう考えてみたら?」とアドバイスして受け入れられるかもしれません。
でも恐らくアドバイスは不要です。
なぜなら心の余裕が少しでもできた人は、たとえ1年先のことはわからなくても、これから次の一歩をどう踏み出そうかくらいは自分で見つけられるからです。
そして同じ一歩であれば他人からのアドバイスで決めた一歩より、自分で決めた一歩の方がよりパワフルで責任も負うでしょう。
自分で決めたことほど高いエネルギーを持って向き合えるのです。
※原文からの抜粋なので、書籍とは内容が異なります。
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