終了時間を伝えてから聴き始める

「長話が止まらない人の話を、どう切りあげればいいか?」

最近、よくいただく質問です。

このような問題を抱える多くの方が

断りにくいのは自分の聴き方の問題かもと

思っているようです。

でも、それは違います。

長話を切りあげにくくなる最大の原因は、

「聴き始める前(最中)に、いつまで聞けるか、終わりの時間を相手に伝えていないこと」

です。

聴き始める前か、最中でもいいので

先に終わりの時間を伝えてから聴きはじめることで、

時間が近づいたとき断りやすくなります。

たとえば、

こんな経験はないでしょうか?

・小学生のとき、全校集会で校長先生の話がいつまでも終わらず退屈した。

・知人の結婚式で、主賓の祝辞が長くてイライラした。

人の話が長く感じる理由は、

時間そのものの長さよりも、

「いつ終わるかがわからない」

から長く感じるのです。

人の脳は、エンドレスがキライです。

ですから、退屈させずに話したいなら、

話術も大切ですが、

「いまから何分話す」

と、先に伝えてあげるのが親切です。

それと同じ原理を使って、

自分が聴く立場なら、

自分で聴く時間の終わりを

決めておいてあげれば

聴きやすくなります。

終わる時間さえわかれば、

脳は集中力を保ちやすくもなります。

そして、

先に終わりの時間を伝えられていれば、

相手も多少は時間を気にして話すかもしれませんし、

仮に我を忘れて話に夢中になられてしまっても、

先に時間を伝えておけば、

こちらも断りいくらか断りやすくなるでしょう。

たとえば、

こんな風に伝えます。

Aさん「お話聞いてもらえますか?」

Bさん「いいですよ。この後予定があるので●時まで聞かせください!」

・・・

伝えるときポイントは、

「すみません・・・。10分くらいしか時間がないんですけれど・・・。」

と申し訳なさそうに伝えないことです。

話が長い人の多くは悪気なく話が長いのです。

また、普段は人に気を使い、

迷惑かけてはいけないと

思っているような人であるからこそ、

話せる相手を見つけるとつい、

ブレーキがなくなってしまったりします。

相手を「迷惑をかけたくない人」とみて、

脳の感じ方としては、

「謝られる=迷惑かけている」

と認識しますから、

その人の気持ちも大切にしたいなら、

「ごめんなさい。そろそろ行かなくちゃいけなくて」

と申し訳なさそうに謝るよりは、

「そろそろ時間ですけれでも、あと●分聞かせてください!」

など、

話を聴く姿勢を前向きに伝えたほうが、

相手の方も安心して話せるでしょう。

こちらも配慮したつもりが逆に、

「あなた私に迷惑かけてますよ」

が伝わってしまいまったら残念ですね。

そしてもし、

お別れするときも、

「また今度ゆっくり聞かせてね。」

と添えられたら、

短い時間でも話してよかったと

思うのではないでしょうか。

このように有効に断る言葉を伝えやすくするためにも、

前述の、前もって終了時間を伝えておくことは大切です。

また、

「本当は、その人の話は、今も今後も聴きたくない」

のであれば、断り方も変わってきてOKです。

その場合は、

いままでどおり、時間ギリギリになって

「すみまんせん。ちょっと行かないといけないところがあるので・・・」

でもまったく構わないのです。

要するに、

「聴きたくない話の断り方に悩む」

というのは、

「断り方」

に困っているようでいて、

実は断るという行為についてくる、

自分の中の

「罪悪感」

に困っているのです。

その場合、

今持っている

「相手にどう伝えればよいか」

という問い自体を変える必要があります。

「断るということについて、どう自分が納得するか?」

に変えてみましょう。

そもそも聴きたくない話を断れないというのは、

相手が納得する伝え方が

できないことが問題なのではなくて、

自分が納得できないことの問題です。

ですから、極論を言えば、

自分さえ納得できれば、

今まで通りの断り方でも

全然OKということになります。

・・・

罪悪感にまつわるすべての問題は、

自分で「これでいい!」と納得してしまえば、

それでおしまいなのです。

このように、

人との接し方で悩んでいるということの多くは、

人との接し方に悩んでいるようでいて、

実は、自分との接し方に悩んでいる。

と、いうことがとても多いですね。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「その悩みは、相手の問題だろうか?それも自分の問題だろうか?」

問題の問いの立て方を間違ってしまうと、

永遠に答えに近づかず、

いつまでも右往左往することになりかねません。

そういった意味では、

「答えは自分の中にある」

という考え方は正しいですし、

もし、

答えは自分の中にあるのであれば、

それは、

「問題も自分の中にある」

と言っても同じことですね。

<お知らせ>

人との関係づくりに悩んでいるあなた。

もう9月8日(木)か11日(日)の

傾聴1日講座に申し込みはされたでしょうか?

楽になるヒントがあるかもしれません。
 ↓
http://goo.gl/Rvit9R

 

logo1

自分の心の声を聴き、人の心を聴く
・ 傾聴1日講座(基礎) /毎月開催中

脳と心を鍛える無料メール講座
・ 傾聴のつぼ入門編
・ 記憶のつぼ入門編

岩松正史のアクティブ・ブレイン関係のセミナー
・ 初心者のための記憶術
・ アクティブ・ダイエット
・ アウトプット読書法
・ 夢実現講座

著書「聴く力の強化書」 /2刷 自由国民社

聴き手育成プログラム(企業向け)

メルマガ「毎日2分!傾聴三昧」

PAGE TOP