閉店した文具店の跡地にマッサージ屋が出来るときにわかったこと

深夜近く、駅の地下改札をでて

しばらく進んだところに、

大きな囲いがしてあった。
店舗の改装工事をしているようだった。
通り過ぎぎわに、囲いに目をやると

近ぢか「マッサージルームが開店

というポスターが貼ってあった。

わたしには行きつけのところがあるので、

「いかないな」

と思いながら通り過ぎようとすると、

うしろから声が聞こえてきた。

20代前半くらいのカップルが

同じようにそのポスターを見ながら、

話をしていた。
そして、女性の方がこういった。
「ここマッサージになるんだってぇ~。
 え、でもその前ここになにがあったっけ?」

「毎日通ってるのに、全然覚いだせなぁ~い。ははははぁ(笑)」
マッサージ屋になる前に、

確かにあったはずの店が思い出せないと、

笑いながら話していた。

でも確かに、ここにはなにかがあった。
人は忘れるもんだ・・・
とあらためて思った。
いつも目にしているからといって、

覚えているとは限らないなと。

・・・
かく言う私も、数年前、

こんなことがあった。

仕事で8年間も通い慣れた

新橋を歩いてたとき、

いつもの目的地にむかう途中で

道端に「神社」を発見したことがある。

一瞬目を疑ったが、鳥居も古く、

最近できたものではないことは

明らかだったので

自分の注意力の浅さに驚いた。

・・・
人の脳には、

眼球に写っていても、

意識の鏡に映らなければ、

記憶には何一つ残らない。


「家から駅に向かう途中にある家の
 庭は土だったか?芝生だったか?」

「自分の家の洗面所の床の
 素材や模様はどうなっているか?」

「会社に向かう最寄駅の
 自動改札口は何個あるか?」
果たして日々目にする風景の中の

何パーセントを

説明することができるだろうか?

脳は生活に最低限必要なことだけ、

大枠で理解し詳細は

気にしないという特徴がある。

べつにそれは記憶力が悪いわけでもない。
かくいう私は、

あのカップル中の女性が

忘れた場所に、

何があったのか覚えていた。
畳6畳ほどのサビれた文具屋があった。
なぜ覚えていたかというと、

欲しい文具があった時に

たまたまその店が目に入って

行ってみたことがあった。

あまりにも店が小さく、

品ぞろえが少ないので、

「店ちっちゃすぎだろ!」

と、心の中で

ツッコミを入れたことがあった。

だから覚えていた。

そういう経験(エピソード記憶)が

あれば簡単に記憶に残る。

何度も視界に入ってきたことが
あるからといって覚えている
というものではない。
そういう脳に対する勘違いで、

自信をおとしてはいけない。

脳の仕組みを理解しつつ、

いらない情報は忘れて、

いる情報だけ記憶に残せればいい。

そして仮に覚えていたいものも

忘れてしまっても自分を責める必要はない。

私たちは、

子供の頃に誰からも、記憶の仕方は

教えてもらわなかったのだから、

出来るはずはない。
やり方を知らないのと、

能力がないのとは

まったくベルのことなのだから、

気にしないことをおすすめします。
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一カ月ぶりの東京開催なので楽しみです。

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