素直になれずにいる「少年」


雨の日、電車に乗っていたら、

途中駅で子供が4人乗ってきた。
私立の小学校に通う
3年生くらいの子供たち。

男の子3人。
女の子1人。

自宅から徒歩2分の小学校に通っている
同世代の子をもつ親として、
毎日電車で通学するなんてすごいな
と思った。
そのうちの男の子2人はあいていた
私の左隣の2席に座った。
残りの男の子1人と、
女の子1人は立っていた。
ほどなく、立っている

男の子と女の子が

口喧嘩をはじめた。

そして、
お互い手にもっていた
折りたたみ傘で小突きあいはじめた。
女の子はなかなか気が強く、
 
男の子はなかなか口が悪い。
さすがに傘は危ないので、
注意しようかと思ったが、
いままでの人生経験の中で
子供同士の喧嘩に口を出して
いい結果になった経験がなかったので
躊躇したがやめた。
それに、
座っていた男の子のうちの1人が
一応仲裁役をしていた。
2駅進んだところで、
座っていた(喧嘩に参加していなかった)
2人が同時に降りた。
あいた2席の椅子に、
喧嘩をしていた方の男の子1人が座った。
女の子は隣には座らず、
少し離れた別の席まで移動して座った。
これで喧嘩せずにすむからよかったと思った。
でも、直後からどうも男の子の様子が
少しおかしい事に気付いた。
さきほどまで悪態をついていた
女の子の方をときどき気にして
のぞきに行っていた。

「まさか」

と思った。
次の駅で、男の子は電車を降りた。
私も同じ駅で降りた。
電車を降りた男の子は、
そのまま改札に向かおうとせず、
駅のホームの影に軽く身をかくしながら、
電車の中にまだいる女の子が
座っている方をチラチラ見ていた。
「やはり」
と思った。
そして電車が動き出し、
自分と女の子が乗っていた
車両がみえなくなると
ようやく改札に向かい始めた。
男の子を目で追いながら
心の中でこう言ってみた。

「素直にならなきゃいけんよ」

親、恋人、子供、友達、同僚・・・。

本当は気になっているのに、
素直にそれを認められずにいる
相手はいないだろうか?

ふと、少年の姿を見ながら、
そんなことを思ったら、
何人かの顔が頭の中をよぎったのでした。

追伸:

意見が違う人の話を、感情的にならずに聞くための
ワークショップを7月20日にやります。


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