傾聴という需要はない

カウンセラーやセラピストブームなのでしょう。

最近、「傾聴でビジネスを始めたい」という

ご相談をとてもたくさんいただきます。

11年前、同じことを周囲の人に言っていたのですが、

その時の反応は、冷ややかなものでした。

私はカウンセラーなのに、

「傾聴?いまはコーチングでしょ!コーチングの講座やってよ」

なんて、ザラでしたね(汗)。

傾聴でビジネスを始めたいと思える社会が来たなんて

夢のようであります。

・・・

いっぽうで傾聴には「ボランティア」という印象もあるようです。

そして、

「ボランティア=無料」とうい風潮もあります。

なので、傾聴をビジネスにしようと思うなら、

この日本特有の

「いいことをするときは、お金をもらってはいけない」

ような雰囲気をどうなくせるか?がポイントになりますね。

例えるなら、

コーヒーショップではコーヒーを

お金を払って飲みますが、

「ホット緑茶ショップ」をつくっても、

コーヒーショップほどは誰も行きません。

なぜなら、

「お茶?出先であいさつ代わりにタダで出てくるもので、お金出して飲むほどのものじゃないよね?」

と言われておしまいだからです。

傾聴もそれに似ています。

・・・

だから提供する側も

「タダが当たりまえ」

みたいに思っていたりします。

でも思うんですよね。

みんなお金を使わずに、

生活しているならそれでいいと思います。

でも「人生お金だけではない」と言いながらも、

多くの人はやはり、

お金が少ないよりは多いほうが

安心して生活できるのではないでしょうか?

だとしたら、

いいことをしたときにお金をもらわなくて、

いったいいつもらうのかな???

と。

もし、時間の切り売りをして、

いやいや働いたときにだけ、

ガマンをして働いた対価としてだけ

お金をもらうものだとしたら

おかしな話だと思いませんか?

相手に喜んでもらたときに

お金をもらう方が健全だと思います。

個人的には、役に立ったときこそ、

胸を張ってお金もいただきたい!

と。思うのです。

・・・

話がそれましたが、

でも実際、傾聴でお金を

いただく事業をはじめようとすると

途中で止まってしまうケースが多いようです。

その理由は(受容ではなく)

「需要の勘違い」

によるもののように思えます。

どういうことかといいますと・・・。

傾聴を仕事にと考える方の多くは

このように考えるようです。

「話を聴いてもらえるとスッキリするし、嬉しいですよね。だから、傾聴の『需要』はあると思います!」

と。

私も5、6年前まで、そのスタンスで

傾聴を広めようとしていました。

でもうまくいきませんでした。

その後、いろいろな人に相談もしながら

ハッキリ分かったことがあります。

ハッキリわかったこと・・・それは、

「傾聴という『需要』はない!!!」

という事実であります。

もし世の中に、傾聴という需要が存在するのだとしたら、

「傾聴あります!傾聴いかがですか!」

と声を上げれば売れすはずなんです。

でも、実際は売れません。

なぜならみんな、傾聴して欲しいのではなくて

「悩みを解決したい」

「少しでも楽になりたい」

だけなのです。

それが「需要」があって、

それにアプローチする「手段の一つ」として

傾聴があるだけです。

私は、「傾聴」を売りたいのだけれども、

お客さんは別に「傾聴」が欲しいわけではない・・・。

それに気が付くまで5、6年かかりました。

存在しない需要をいくらアピールしても、

売れないのは当然ですね。

もし、傾聴だけアピールして売れるとしたら、

その人はよほどのカリスマ的存在で、

需要が問題解決や、楽になるということろになくて

「その人に会いたい」と思ってもらえる存在であれば、

傾聴でもコーチングでも、

パピプペポセラピーーでも(←実在しません)

何でもいいわけです。

まあ、本当にある需要にどうこたえていくかというのは、

私自身の一生の課題でもありますが、

一応、傾聴をビジネスとして10年以上やっている

経験から、失敗しないためにお伝えしますと、

もし、傾聴を広めていきたいのであれば

傾聴してもらう(する)ことで、

具体的に生活がどう役に立つか?変わるか?

を伝えられなければ、ただの「お勉強」か

一過性のクイックマッサージ程度にとらえられ、

継続して来てくれることはないと思います。

「傾聴→どう役に立つか」

ここに自分の中でしっかり筋が通っているかが、

傾聴をビジネスとして広げていくときの

最大のポイントとなりますね。

「すっきりするでしょ」だけではダメ

・・・とは言いませんが、浅いんですね。

傾聴に関心がある方は、ご参考までに。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「お金は、いいことをしたときこそ、胸を張ってもらおう」

自尊心が低いと、お金をもらうことに

罪悪感も芽生えがちです。

自信がない人から受ける親切は、

果たして本当に親切と呼べるのでしょうか?

してあげるほうも、してもらう方も、

ただほどリスクが高いものはない

・・・と個人的には思います。

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