無意識には勝てない

休日に小6の娘が、友達たちと遠出するという。

バスに乗り、電車に乗り、

隣町のショッピングモールまで。

友達と出かけるなんて、年て素敵なことだろう!

何の躊躇もなく快諾。

でも・・・ちょっと、まてよ?

自力で「電車」に乗ろうというのか?

小さいころからとにかく娘は臆病で、

ひとりで何もできなかった。

何度か試みた

「はじめてのおつかい」

も、結局、小学3年生くらい。

随分、大きくなってからだった気がする。

スーパーでは、すぐそこで待っているというのに、

レジの支払いすら、怯えて一人で出来なかった娘。

その娘が、友達がいるとはいえ、

電車に乗ることにチャレンジする日が

来るとは、実に感慨深いものがある。

・・・

でも同時に、一抹の不安もある・・・。

当日、娘は友達数人と待ち合わせをして

楽しそうに出て行った。

先取りして心配して、あれに気を付けろ、

これに気を付けろと、親の心配を伝えて

せっかくの友達との楽しい時間に

水を差してはいけない。

余分なことは事前に何も言わないで送り出した。

ところが、家を出て30分くらいして、

娘からメールが届いた。

「いつまでまっても電車が来ない」。

そんなはずはない。

ホームに到着する青白色の電車にのれば

どれに乗っても一駅で隣駅にいくことができる。

でも、もし行けないのだとしたら・・・。

「まさか・・・」

一つだけ、その可能性がある、胸騒ぎがした。

仕方ないので、電話をした。

「そのホームでは、どこ行きの電車が来たのか?」

訊くと、やはり・・・

反対方面行のホームで、ずっと待っていたらしい。

・・・

その駅のホームは、上り方面と下り方面は

別のホームになっている。

改札を入って右に行けば上り。

左に行けば、下り。

本当は改札に入ったら、

右に曲がり「上り」に行かなければいけない。

でも娘は、左に曲がり「下り」のホームにいた。

ひとつ疑問なのは、

なぜ近くにいる人に行きたい駅の

名前を告げて質問をしないのだろう???

訊けば一発でわかるのに・・・。

その辺が、子供らしい未熟さなのだろうか。

でも、もし誰にも質問せず

自力でどちらのホーム選ぼうとするなら、

当然、下りホームに行く確率が高くなる。

なぜか?

そこには、心理的なワケを見出す頃もできる。

(娘が間違えた本当の理由は定かではないが)

・・・

人間は右と左、自由に選んでいいといわれると、

「左」を選ぶ確率が高まるといわれている。

参考:どっちに動く?意識してみると面白い“左回り”と“右回り”
https://matome.naver.jp/odai/2138165042711616001

脳は無意識に左を選びたがる。

冷静に考えたり、情報収集をする余裕があるときは、

そうとも限らない。

でも、初めての電車で緊張していて、

しかも、誰にも尋ねず選ぶなら、

7割がた左に曲がる下りホームを選ぶのは仕方がない。

もし乗りたい電車が左側のホームだったら、

偶然、正解になっていた可能性が高い。

それにしてもまさか、道がわからないのに、

誰にも訊かなかったのは意外だったが・・・。

シャイな娘の性格を考えれば、それもあり得る。

先ほどの胸騒ぎの正体はそれだった。

でも、友達もいたのに誰も

尋ねようとしなかったとは・・・。

類は友を呼ぶ、ということなのかもしれない。

ここからの学びは、

【学び1】人間はほぼ無意識に支配されている

頭で考えても、心をコントロールすることはほぼできない。

逆を言えば、人と接するときは、

無意識が受け入れやすいように、

接してあげるのが上手な接し方といえる。

「自然とそうしたくなっている」

「いつの間にかそのような行動をしたくなる気持ちになっていた」

世の中には、他人に何かを気付かせよう試みる人も多い。

でも、意識化させるよりも、深層心理に働きかけて

無意識のまま、してもらったほうが

自主的に物事は前に進む。

【学び2】わからなかったら訊こう

知らないこと、体験したことがないことを

いくら考えてもわかるはずがない。

どの電車に乗っていいか知らないのに、

右か左か考えても仕方がない。

素直に訊くのが大切。

逆に訊かれたら、何度でも答えてあげよう。

でももし、同じ質問を何度もされるなら、

それは教え方が悪いに違いない。

無意識の心の声を知っておく大切さは、

ただしい電車に乗りたい人だけでなく、

日常生活や、ビジネス、

すべてに深く通じるものがある。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「常識的にではなく、無意識的に考えよう」

そうすれば、

なぜ部下や子供が思うように行動しないのか?

その訳が分かり、すべき対応が

間違っていることに気付くこともあります。

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