伝えても伝わらないのには、ワケがある。
そのわけをよくわかっていない人は、意外と多い。
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小学校のころ、全校集会や行事で聞かされる
校長先生の話しが大嫌だった。
理由は簡単。
意味なく話が長いから。
子ども心にこう思った。
「僕が大人になったら、もう少し短く話す人間になろう」。
ところが、
そのことを大人になって思い返し見てると
「話が長いこと」が主原因では
なかったとわかった。
長いと「感じた」ことに原因があった。
原因は「長いこと」ではなくて、
「いまどこにいて、いつ終わるかわからない」
ことが、原因だった。
何個の話(話題)を聴けば
終わるのかわからない。
あるいは、
あと何分聞けば終わるのか
わからないのがストレスだった。
つまり
「いま、話全体の中のどの位置にいるのか?」
現在地がわからないから、
ストレスで集中して聞けなかったのだった。
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人間の脳は
「今日は、話が『たくさん』あります」
と言われても、
「たくさん」が何個なのかわらかないと
聴く耳を向けられないようにできている。
3個なら3個。
100個なら100個。
とにかく具体的な数がわかって
初めて聞くための脳が動く。
100個は多すぎるけれど、
それでも「たくさん」と言われるよりは
脳にとってはマシ。
あるいは時間も同じ。
「いまから『少し』時間をいただいて、お話をします」
では、「少しってどれくらい?」と
脳は困ってしまう。
「いまから『5分間』いただいてお話をします」
なら、聴く姿勢が十分にとれる。
ようするに、
先に数を明らかにしてから
話始めない人というのは、
「ちゃんと聞かないでください」
というメッセージを送っているに等しい。
そうする原因は、
自分が話すことに精いっぱいで、
相手に伝わるかまで
考える余裕(能力)がないのか。
あるいは、
自分自身がどれくらいの数(時間)話すのか、
自分でもよくわかっていないから
事前に数を伝えることができないのか。
わからない。
友人と茶話会でもしているのでもない限り、
そんな、行き当たりばったりの話に
付き合わされる方はたまらない。
大切な話の内容なら、
伝え方も、ちゃんと伝わるように
大切に伝えないといけない。
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ダラダラ話されている(と感じる)と、
なぜ、嫌気がさしてくるか?
まとめると、理由は2つになる。
理由1:数と時間が定まっていないから脳がストレスを感じる
理由2:相手にちゃんと伝わっているかどうかに配慮できない、自分勝手な人の話だから、そもそも興味を持てない
伝わるかどうか?
最終的な結果は、聴き手の理解力も影響する。
でも、
「よく伝わるような伝え方をしているか?」
の配慮は、
話す側に100%責任がある。
「アイツには、何度同じ話しても伝わらないよ」
と投げやりになり
部下や後輩の能力を嘆く
上司や先輩がいたとする。
その時は、
部下や後輩に理解する
能力がないのと同じくらい、
自分にも伝える能力が
ないと思ってみればいい。
もしかしたら、
自分の至らなさが
他人という鏡を通して、
映し出されていて、
鏡に映った自分の姿に
腹を立てているだけかもしれない。
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「人の振り見て我が振り直せ」
ということわざの本当の意味は、
「他人の行動を見て、良いところは見習い悪いところは改めよ」
という意味らしい。
もし、話しても
ちゃんと伝わらないなら、
まず、それ以外に相手の
いいところを探してみよう。
そして、
相手がちゃんと理解しやすいように
伝えられているか、
見直してみよう。
【この言葉を自分に言ってみよう!】
「伝わっているかを気にする」
他人を変えようとするより、
自分を変える方が楽で簡単。
<お知らせ>
相手が伝えたいことを
ちゃんと聴きとるのが聴き上手なら、
自分が伝えたいことを
ちゃんと伝えられるのが話し上手。
一見真逆のように見えても、
両方とも「伝えたい根っこ」を
取り扱うという意味では同じ能力です。
聴き上手は話し上手。
聴き方だけでなく、話し方にも興味がある方は
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