いつもありがとうございます。
歯医者では、抜歯以外、麻酔はぜんぶ断る。
意外とガマン強い、岩松正史です。
子どもは、厳しく育てるのがいいか?
それとも、自由に育てるのがいいか?
その二者択一のロジックそのものが、間違っているに違いない。
・・・
6歳の息子は、アトリエで絵や創作を学んでいる。
学んでいるといっても、アトリエには
画材、創作用の材料が山ほどあって
それらを使って自由に「何か」を創るだけ。
たまたま先日は、材料の中に
「おもちゃの注射器」
があった。
子どもは、注射器を見ると必ず
水を入れて飛ばしたくなるもの。
息子は案の定、水を入れ。
案の定、水を飛ばし。
そして、
案の定、別の子どもに
遊びでかけて、泣かしてしまった。
その子の母親は、
仕方ないという顔をしながら
洋服を着替えさせていた。
・・・
事情を聴こうと、息子に問いかけた。
胸を張って「かけました」
というのならともかく、
悪びれる様子もなく、
笑ってごまかしている。
その態度にムカついて、
「あやまって来い!」
といったけれど、
そのまま、トイレに逃げ込んだので、
私は言った。
「あやまらないなら、もうそこから出て来なくていい。お絵描きも今日はおしまい」
笑っていた顔は、
ふてくされた顔に変わった。
そして、そのまま息子は
トイレの扉を閉め、
トイレに籠城をはじめた。
私は、相手の子とお母さんに
謝って、そのまま息子を放置し、
自分のやっていたパソコン仕事に戻った。
・・・
トイレの中からときどき、
扉を叩いたり、揺らしたり
音が聞こえてくる。
アトリエの先生が、ときどき心配して
様子を見に行こうとするのを
「放っておいて大丈夫ですから」
と何度か制止した。
あまりに扉を蹴ったり、
叩いたりする音がうるさいときだけは、
私がトイレの扉の前まで行き、
先ほどと同じことを伝えた。
「謝るなら出てきて、絵を描いてもいい。謝らないなら、出て来なくていい。」
怒らず冷静に、でもハッキリ伝え、
またその場をあとにした。
結局、教室があと20分で終わる
45分過ぎた頃、
息子はトイレから出てきた。
そのあと、
どうやって仲直りしたかは知らないけれど、
お互い気にせず遊んでいた。
別にそれならそれでいいと思った。
・・・
子どもを育てるときに、
大事なことは何だろう???
親それぞ大事にすることは違う。
個人的には、
厳しく叱りすぎることも違うし、
ただ自由に放置しておくのも違うと思っている。
私が望む、子どもとの関わり方は、
「親の意志をハッキリ伝えたうえで、放置」
無理やり手を引っ張って謝らせようともしない。
「子ども同士のことだから・・・」
と、100%を子供にも任せない。
何か事が起きた時には、
何を「すべき」か、
親の立場から伝える。
それから、(小さいこの場合)
二者択一の枠組みをしっかり作る。
そして、
「それをすると、何を得ることが出来るか?」
「それをしないと、何を失うか?」
を伝える。
そこまで伝えたら、あとは放っておく。
・・・
小さな子どもは、まだ情緒が発達していない。
将来的に自分の意識物事を
決められるようにする訓練として、
まずは「二者択一」にしてあげる。
二者択一にすることで、漠然とせず
「何に悩めばいいか?」
ハッキリする。
答えは2つしかないのだから、
あとは、それをするかしないかだけ
真剣に悩めばいい。
もちろん、第3の答えがあってもいい。
息子は、謝らなかったようだけれど、
仲良く戻って、絵を描くという道を選択した。
それもまたあり。
でもまずは、具体的な2つの
問いについて悩める状態を作る。
2者択一(に思える)葛藤の中から
「選択力」と「決断力」が養われる。
同時に、
「抜け道」という別の自由な発想も始める。
選択肢を限定したからこそ、
自由な発想が育つ。
漠然としすぎていたら育ちにくい。
・・・
息子には何も強制しない。
ただ、親として伝えることは伝え、
あとは放置する。
首根っこをつかまえて
謝らせもしないし、
何に悩んだらいいのかわからないまま
放置したり、トイレに無理やり
閉じ込めたりしない。
「トイレから出ない」
も、自分で選べるようにする。
謝らなければ遊べないし、創作できない。
それでも謝りたくないなら、
トイレから出てこないという自由
もある。
謝る必要がどうしてもある場合は
その部分は親がやっておけばいい。
息子は謝ったのか、知らない。
謝らなくても、仲直りできてるならそれもいい。
謝らせたかったのは、
しょせん親同士の建前なのだから。
籠城しようと自分決めたこと。
そして、
残り20分で出てこようと自分で決めたこと。
その選択と決定と、
そのプロセスにこそ価値がある。
・・・
もし、これをお読みの方の中に、
子どもへの接し方で困っている方がいたら
私のように
「伝えてから、放置する」
をやってみてはいかがでしょうか?
私は、このやり方が、
子どもと向き合うときとても楽です。
困っている方は、ダメもとでどうぞ・・・。
【この言葉を自分に言ってみよう!】
「子が選択できる環境を作り、選ばせる」
子どもというのは、
ケンカやもめごとも多いけれど、
仲直りになるスピードも早い。
仲直りの天才ですね。
(そしてまた明日は、ケンカの天才に逆戻り(笑))
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