共依存に終わりはあるのか

朝、母親から電話がかかってきた。


いつものことだが母からの電話は意識を切り替えてからでないといけない。


いい話はないから。


案の定、3カ月前に実家に舞い戻ってきた43歳の兄をあさ追いだしたという。


実家に舞い戻るまえ半年間失踪していた兄。


形としては自分から出ていったことになっているが、契約社員で無断欠勤をくり返していたのでやめてもらいたいということで寮を追い出されていた。


それまでだとその足ですぐに実家に舞い戻るパターンだったが、その時ばかりは私や親が保証人になっていたので気が引けたのか、自分でウィークリーマンションを借りてそこに家財を送りその後連絡先を誰にも告げず半年失踪していた。


そのとき正直私はホッとした。


「このままいなくなればいい。」


叶わぬ夢と知りつつ、いだいていた淡い期待は、半年前のある日突然の兄の実家帰宅によってもろくも崩れ去った。


もう20年以上こんなことをくり返している。


母親には兄が帰ってももう家に入れないようにさんざん伝えてきた。


帰ってくる前は冷静な母は総論賛成だが、実際に戻ってくると文句を言いながら必ず家に入れてしまう。


文句を言いながら一緒にいるのが一番安定している共依存なのです。


「アニキは何度言っても変わらんよ。家に入れれば(父母兄)3人で共倒れになるよ。」


といつものように伝えていたが、私も昔ほど親に対して感情的にならなくなった。


兄も変われないが母も変われないのが40を超えて、やっとふにおちた。


自分も感情的な犠牲者にいっしょになるのをやめた。


でも両親と兄は相変わらず同じ依存ゲームをくり返している。


文句を言い(言われ)ながら一緒にいる人生を選んでいるのは本人。


兄の人生も、両親の人生も変えられない。


他人に文句を言いながら実は自分に文句を言って生き続ける人生を選ぶ人もいる。


そして、


他人を守るといいながら、他人も自分も傷つけている人もいる・・・。


相手ではなく自分の問題でしかない。


人間関係は自分と自分との関係ですべてが決まる。


でも多くの人は外の状況だけ手っ取り早くノウハウで変えようとする。


あなたは自分との関係はいいですか?


周りとの関係が悪いのを、他人のせいにしていませんか?


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