いつもありがとうございます。
ときどき急にジンギスカンが食べたくなる、岩松正史です。
家にいて娘に怒る原因の80%は、
2つのことしかない。
一つは、
リビングを散らかしていること。
床に教科書やダイニングテーブルに
画材を散らかしていること。
娘専用に棚は3つも与えてあるし、
リビングなのに、娘専用の
創作用机も与えている。
なのに、片づけないのが許せない。
もう一つの怒る原因は、
ソファーの上で「寝る」こと。
これは本当に許せない。
寝る時間は、本人に任せてある。
私は、何時に寝ようとかまわない
という方針。
でも、
自分の個室を別に与えているにも関わらず、
ほぼ毎日、週に5日はリビングの
ソファーの上で朝を迎えているのが娘。
夜中に何度もお越しに行くけれど、起きない。
むかしと違って、抱っこして
部屋に連れて行ける大きさでもない。
巨大な物体が、ソファーに
寝そべっているのは、実に許せない。
寝ていない時も含めて、
ほぼソファーの上で「生活している」娘。
「その場所は、お前の場所じゃない。みんなのソファーだ」
と言いたくなる。
たまには私も座りたい。
・・・
ある日、
夜遅く帰ってきたら
家族は全員、すでに寝たあとで、
リビングには誰もいなかった。
珍しく電気が消えていた。
そう・・・「珍しく」。
普段なら、テレビをつけたまま
寝落ちした娘がいるはず。
たまに起きた「珍事」。
リビングを独占できる滅多にこない
チャンスの到来を楽しまない手はないと
深夜にもかかわらず、
普段は見ることがないネット映画を
テレビにつけて
ポテトチップスを食べながら
コカ・コーラのゼロを飲みながら、
見ていた。
・・・はずだった。
ところが、
ふと気がつくと
「朝」になっていた。
私は、ソファーの上で寝落ちしていた。
自分のしたことに気がついた瞬間、
一つのことを悟ってしまった。
・・・イヤ、
悟らざるを得なかった。
私が悟ったこと、それは・・・
「もう娘を、いままでほどは強く叱れない」
という事実。
なぜか?
私の寝落ちは一回だけ。
娘は、ほぼ毎日。
娘は頻繁なのだから、
怒れないわけでもない。
でも、
どうしても強く怒りにくい理由があります。
それは、寝落ちは
「とても気持ちがよかった」。
のでした(笑)。
・・・
何ごとも、相手のしている行為だけを見て
否定するのは簡単。
でも、感じてしまった感情は、
否定することはできない。
ソファーの心地よさを知ってしまった私は
そこで寝たくなる娘の「理由」・・・ではなく、
「気持ち」がわかってしまった。
そうなると、もう、
同じ心地よさを共有したもの同士として、
強く叱る気分にならない。
もっというと、
たとえ私には、体験しても
その心地よさがわからないことでも、
何に気持ちよさを感じるか
人によって違うだろうことくらい
容易に理解できる。
たまたま今回、ソファーの気持ちよさを
感じ取れただけのことであって、
私が感じ取れない喜びを
何かに感じる人がいるのは当然だし、自由。
だったら、はじめから
自分が気に入らないからと言って、
強く叱っていい理由などなかったのだ。
ただ相手に対する「無知」が
自分の感情を激しくさせている
だけだと気がついた。
そのことを悟ってしまった私は
もはや、自分が気に入らないと
思ったからと言って、
すべてのこと、すべての人に対して
いままでよりは、
強く叱ることはもう出来ない体になってしまった。
・・・
つまり、
気持ちのわかり方には二種類あるということ。
一つは、
「あの人は自分とは全く違うんだなぁ」と、自分と他人はまったく違うことを、心底理解すること。それも人の気持ちがわかる。
もう一つは
・自分が同じ体験を共有し感じたことを共有すること
この2つの「気持ちがわかる」があることを
ちゃんと理解できれば
人間関係は、自然といままでより
やわらかいものになっていくしかない。
逆を言えば、
人間関係がうまくいかない時というのは、
この2つのうちどちらかを知らないか、
忘れてしまっているとき。
【この言葉を自分に送ろう!】
「2つの気持ちの分かり方を知ろう」
その後も、ソファーで
寝落ちしている娘に怒りはします。
でも、どうしても、
いままでよりは優しい言い方に
ならざるを得ない。
それは、
我慢して穏やかなふりをしているのではなく、
穏やかになってしまったのだから仕方がない。
そして当然、
穏やかになってしまったほうが、
自分も気が楽でいい。
つまり、
相手の気持ちがわかると、
自分が楽になるのです。
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