私は、常日ごろから物事の見かたは
「最低3つは必要だ」と思っています。
その心がけは、カウンセリングにも
おおいに役立ってくれています。
・・・
珍しく中1になった娘が鼻歌を
歌っているのに気がつきました。
「そういえば、自分は最近、
鼻歌なんて歌っていないな。」
そう思って一瞬やろうかと思ったのですが、
娘がいる前だとどうも
恥ずかしくてできません。
こんど一人で運転でもしているときに
やってみようと思います。
それはさておき・・・。
それにしても、
何で娘は鼻歌を歌っていたのでしょう???
小さな変化が気になるたちです。
(傾聴界の杉下右京になりたい)
↑わかる人にしかわからないボケですね(汗)
でも、娘の鼻歌には安堵感よりも
なにか違和感があるでした。
・・・
表面的にいい現象を目の当たりにすると
人はそれを見て喜びたくなります。
自然な反応ですね。
でも、外に出て見える現象は木で例えるなら
「枝葉」と「果実」の部分です。
ではその「いい現象」を生み出している
おおもとはどこにあるかというと、
「根っこ」です。
根っこは見えない土の中にありますね。
人で言うなら「心」にあたる部分です。
心は確かに目で見て確認することは
できません。
普段、心は見えないから仕方なく、
見えている表情や言葉で物事を理解しがちです。
でも、本当は、見えているものの意味が
1つだけとは限らないのです。
・・・
さきほどお伝えしたように、
私は常日ごろから、物事の見かたには
最低3つは必要だと思っています。
娘の鼻歌で考えてみましょう。
・・・
◆可能性1.鼻歌は気分がいい証である可能性がある
◆可能性2.鼻歌を歌わなければ、やっていられないくらいしんどい可能性がある
◆可能性3.その他(1と2どちらでもない)
たとえば、可能性3の一例をあげると
こんな感じです。
例)
◆可能性3-A.本当にたいして意味がない可能性
◆可能性3-B.何か意味はあるがまだ確認が取れない状態
こんな風にいつでも、3つの可能性で人と
接っしていると、思い込みに左右されず、
気持ちの理解がスムーズにできることが
よくあります。
その時のポイントは、
本人と対話して確認が取れないうちから、
想像で決めつけないこと。
「1かもしれない」
「2かもしれない」
「3かもしれない」
想像して見たてをするところまでは自由です。
でも、「かもしれない」は1000万個集まっても
「かもしれない」のままですね。
そこで
「きっと~だ」と想像で決めつけないことです。
決めつけがなくなることで、柔軟に
本当の相手の気持ちを理解できる
チャンスが訪れます。
・・・
今日も娘は帰って来てから、鼻歌を歌っています。
今回私は「可能性3-b」、
何か意味はあるがまだ確認が取れない状態、
と見立ててみることにしました。
ぶっ倒れるほどしんどいとはまだ思いませんが、
最近の娘は、宿題類も自主的にある程度やりつつも
夜は、毎日ソファーの上でぐったりしてしまいます。
遅れがちだからと、友達との登校も断り、
一人で登校もしています。
一言でいうなら、
疲れているように見えるんですね。
今年から上がった中学校の生活に
まだ慣れきっていないのかなと。
なので「何か」があると踏んでいます。
・・・
鼻歌を嬉しく聴こうと思えば、そう聞こえ、
嬉しくなく聴こうと思えば、そう聞こえる。
鼻歌のよしあしではなく、
聞く人の心の受け止め方の問題ですね。
あなたは見聞きしたことを
そのまま素直に受け止めるほうですか?
それとも、逆の可能性も
検討する方でしょうか?
どちらもいいですが、出来れば片方だけでなく
両方の可能性もってみるのと、加えて
「どちらでもない可能性」も
もてると人間関係が楽になりますね。
・・・
何かあると見立てて、何もなければ
喜べばいいだけですから損はしません。
とりあえず、しばらく娘のことは
注意してみててあげようと思う
きょうこの頃なのでした。
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