最近通っていた、ビジネススクールで、せっかく大儲けしたのに、その後、人生を台無しにした人の話を聞きました。
その時の先生曰く、「にわか成功者」の特徴というのがあるそうで。
にわか成功者は、ちょっとビジネスが成功し収入が増えると、途端に高級ブランド、車、時計などを買ってしまうのだとか。
自分で稼いだお金を何に使おうが自由なわけですが、物を買ってしまうことがいけないのではなくて、それによりあることをしなくなるのが失敗をもたらすのだそうです。
ビジネスに失敗する人にありがちな、しなくてはいけないのに、しない失敗とは何か???
それは「次のお客さんを増やすための投資」であります。
増えたお金で何かを買ってしまえばそれでおしまい。
でも、ビジネスが常に稼ぎ続けなればいけません。
返ってきたお金は、新しいお客さんを増やすために、最優先で使わないとあっという間に、知りつぼみになってしまうというわけです。
当たり前のようですが、にわか成功者はすぐにその優先順位が変わってしまうのだそうです。
その話を聴いたとき、自分を振り返り一瞬「ヤバい!」と思いまして(汗)。
私は何も成功していないので、ぜひ一度にわか星刻者にでもなってみたいと願うだけですし(笑)、ブランド品にも興味はありません。
でも、私の思考もたいしてにわか成功者と変わらないな・・・と思ったのでした。
・・・
私は心配性なものですからどちらかというと、将来の不安が先に立ちます。
するとすぐに、貯金や保険を増やそうと考えがちです。
特に、かわいいわが子が成人するまで・・・いや、成人し終えて自力で生活できるころまで、育てるための資金はあるだろうか?とか。
65歳くらいで仕事を辞めたら、その後の生活費はどうするのだろうか?とか。
その手のことがいつも気になります。
おかげさまで今期も昨年よりよく終えられそうなのですが、そうなるとすぐに「貯金」という2文字が頭の中をよぎります。
貯金自体はいけないことでも何でもありません。
でも、十分に事業が安定してないうちに将来への投資をせず、貯金してしまったら、やはりお客さんは増えません。
お金が手元にあると確かに安心です。
でも、本当に欲しい安心は、いま貯金ができることじゃなくて、将来自分と家族が生活できている状態が続くことです。
なのに、手元にちょっとお金が増えると、すぐに投資ではなく貯めこもうとしたがる自分がいます。
私自分にとっては、貯金することは一見守りを固めるように見えて、実は、将来をより危うくするだけなのではないか?
先生の話を聴いてそう思うようになりまして。
貯金することよりも、将来のお客さんにつながりそうな投資を十分することに方針転換をしました。
自分では手元にあるお金を増やすことが「守ること」と思いたくても、実際には手元のお金を増やすと、もっと将来が不安定になるだけかなと。
話はちょっと飛躍しますが、もし「ありのままの自分」でいたいなら、先の時代に対して行動せず、そのまま動かずに守りに入ることはむしろ「ありのままではいられなくなる」リスクに感じます。
本当にありのままでいたいなら、時代の流れや自分の年齢の流れに沿って、動いていなければ、ありのままではいられません。
守りに入ろう、変わらずにいようとすればするほど、時代に取り残された存在に「変わってしまう」というわけです。
見えない未来を想像し、行動するというのはすごく不安なことですね。
でも、その見えない世界は、たった今から1秒後には、現実のものとして目の前に現れてくるリアルな世界でもあります。
「未来を考えることは、いまを生きること。いま守りに入ることは、未来の自分を殺すこと」。
そんな言葉が、頭の中にわいてきたのでした。
いまこの文章を書いている最中に、1秒1秒を積み重ねて、すでに時間は40分未来に進んでしまいました。
この1秒の積み重ねが、あと20年続いたころに、またこうして変わらずに安心して朝からBLOGを書いていられる自分でいるためにも、将来への投資をして変わらぬ自分を手に入れようと誓ったのでした。
いかがでしょうか?
このBLOGをお読みいただいているあなたは、守ろうとすればするほど変わってしまった経験をお持ちですか?
(例えば、若いころ恋人との関係を維持しようとしたら、それがきっかけで壊れてしまったとか・・・)<自分のことか!(笑)
あるいは、あのとき変わったからこそ、いまも守り続けられているものがある、とか・・・。
変わらずにいると変わってしまう。
一見、矛盾してみえますが、真理かもしれません。
<お知らせ>
秒単位で変わりゆく人の心に寄り添いながら、
いまの気持ちをちゃんと理解する聴き方。
傾聴を学ぶ傾聴1日講座は、10月11日飯田橋。
10月20日大阪で開催です。
↓
http://bit.ly/2qvtDuo
■傾聴の参考になる動画
心理学的な傾聴の説明をゆっくり学べます
→ 諸富祥彦の傾聴のねっこ(動画)