最近、午後の紅茶にハマり気味な、岩松正史です。
・・・
たとえば、「くり返し」や「質問」のスキルを
うまく使いたいと思いながら
一生懸命練習しているのに、
なかなかこれがうまく使えないという方は多いようです。
もちろん、練習を続けていくうちに
だんだんよくなっていきます。
でも、知識や経験をそれなりに積んでいても
なかなかうまくできないことがあります。
そんな時は、いま自分が歩いている
「道筋」そのものをいったん
見直してみるのもいいでしょう。
では、知識や技術以外で
スキルがうまく使えなくなる原因とは何か?
その1つに確実にあるのが「緊張」です。
知識や技術を持っていても
緊張していたらそれはうまく使えません。
学校のテストも同じですね。
緊張すると覚えたはずのことが、
出て来なくなったりします。
宝の持ち腐れというヤツです。
確かに、ある程度の経験を積んでいくと
緊張が和らいでくることもあります。
でも経験済みの方もいると思いますが、
練習の量が増えれば、必ずしも
緊張がなくなるというわけでもないのです。
そこには、緊張を引き起こす
その人なりの物事の捉え方が
影響を与えたりします。
でも物の捉え方をいきなり
変えることはできません。
そんな時におススメなのが、
「取り組むこと自体を変えてみる」
ことです。
ではどのように変えていくのか?
まずは自分自身を観察し、分析してみます。
緊張していいない状態とは
リラックスしているということですが、
つまりその時は
「体の筋肉が固まっていない」
ということです。
そこで、課題をいまでの
「上手に傾聴のスキルを使う」という課題から、
「体が固まらない状態を維持して聴いてみる」
に変えて、さらに掘り下げていってみます。
体が固まっている状態と、
固まっていない状態の違いを考えると、
たとえば、
・息がつまらず、ゆったりといつでも流れている状態
・体がゆらゆらと自由にいつでも動かせる状態
・座っている状態なら、掌が久の上に固定されておらず、緩やかに動かせる状態
などが、リラックスして固まっていない状態だと分かります。
そこで、話を聴くときに
・息を常にゆったしとし続けて止めないこと
・体をいつでも絡まらないよう、微妙にゆらゆらさせておくこと
・手のひらや指を時々広げたり、手をもんだりすること
だけを意識して聴いてみます。
当然、このような課題で聴き始めれば、
話の内容が上手く聴きとれないことなど
別の弊害も出てくるかもしれません。
でもそれでいいのです。
なぜなら、人間の脳は同時に
2つのことを意識できないので、
いつの課題に取り組んでいる最中は、
それが余裕で出来るようになるまで、
他のことは気にすると混乱するだけだからです。
一つのことにしっかり集中する
トレーニングにもなります。
・・・話を戻すと、
固まらないような「行動」を意識して聴き終わったら
振り返りをします。
・課題についてどう取り組めたか?
・やってみて思ったこと、感じたことは何か?
・気にしていたほど悪いことは起きたか?
・気にしていなかったメリットはあったか?
課題を変えたらいきなり
上手に聴けるというわけではありません。
でも、意識的に自分が緊張しない状態を
作れるようになることで、
先ほど置き去りにしてきた最初の課題、
知識や技術もリラックスした状態からだと
出しやすくなることがあったりするのです。
こときのポイントは、
うまく出来ていない自分(部分)を
気にしながらやるのではなく、
今やるべき行動だけに集中することです。
・・・
自分に対する洞察や観察がなくても、
知識や技術の反復からはじめるのは、
学習の基本中の基本であります。
それは否定しません。
でもしばらく練習をしていても
成果が上がる部分と
上がらない部分が出てくるわけです。
そんな時は反復練習という山の登り方を
いったんあきらめて、別の山の登り方
を探してみるのもいいでしょう。
その判断基準のポイントは3つです。
1.練習を始める前の知識や技術への理解は充分整っているか?
2.効果的な反復練習を行っているか?
3.そして最後に、その知識や技術を使おうとしている自分自身は整っているか?
です。
1と2はすぐに思いつくのですが
3は意外とないがしろにされがちです。
スキルや技術はそれを使おうとする
人間の心(マインド)が整っていて
初めて有効に使えます。
これらはそれぞれが単独で存在するのではなく
輻輳し有機的に絡まっていますから、
どこか一点がおろそかになると
全体がうまく回らなくなります。
そして、もしあなたがカウンセリングなど
人の心に関わる相談事になる人であるなら、
自分の心を見つめて自分の心との
付き合い方を知っていれば、
その分、他の人の心にも関わりやすくなります。
いま真面目に学習を続けているけれども
なかなか成長が感じられないという人は、
上の3つのポイントをもう一度
確認してみてください。
きっと、いまより完全されるヒントになるはずです。
そして傾聴のスキルに限定していえば、
体が固まって聴いているから、
ぎこちなくなっている人は多いのです。
自分が緊張していないか
確認してそこからほぐすのも試してみてください。
いままでとは違う聴き方が出来る
自分が発見できるかもしれません。
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