同じ傾聴ボランティアでも聴き方を使い分ける

いつもありがとうございます。

最近よく道を訊かれる、話しかけやすい、岩松正史です。

高齢者向けの施設といっても
種類は様々です。

認知症がない(少ない)自立している方向けの
高齢者住宅から、

認知度が高い方が入居している
特別養護老人ホーム(特養)まで
様々あります。

施設ごとの特徴が変われば
そこにいらっしゃる方の特徴も
変わってきます。

私(岩松)は10年ほど前から
社会福祉協議会(社協)さん関連の
傾聴ボランティアの育成に
関わらせていただいていますが、

それとは別に、
昨年の秋にうちの協会のメンバーの
活動の場になればと思い、
千代田区内で傾聴ボランティア団体を
立ち上げました。

9月で1年になります。

いま訪問に行く活動先は
高齢者住宅と特養さんの二箇所に
各々毎月1回訪問させていただいています。

お忙しい中ご対応いただいている
職員の皆さんに感謝です。

同じ傾聴ボランティアでも
高齢者住宅と特養では聴き方が
ずいぶん変わります。

・・・

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◆高齢者住宅さんの印象
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・自立した認知症のない(軽度)の一人暮らしの方が中心なので、会話が自然に続きやすい

・日常生活に関する質問の投げかけなども軽くしますが、話したい方が集まっているので、特にこちらから話題を提供しなくても自由に話してくださる方が多い

・沈黙が長く続くことも少ないので聴く側としては、共感をベースにした傾聴が比較的しやすい

このような感じなので、
傾聴のスキルを学んだ人が聴き方を
試す場として聴く練習にもなります。

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◆特養さんの印象
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・認知症の程度が重い、発話が困難、聴き取りが困難な方が比較的多くいる

・多くの施設では1つのフロアに皆さんが集まって座っていてその中で会話ができる方は何割かに限られることもある

・認知症がある方の中には発話、聴き取りはできても話の内容(事柄)の整合性がない方、感情をストレートに表現する方もいたりするので一般の健常者への接し方と同じ接し方だけでは対応出来ない

・表面的な傾聴のテクニックはあまり使えず、会話が続かなくなることも度々起きる

・質問攻め、話しかけすぎ、沈黙に耐えられで苦しくなる、会話の終わらせ方がわからず困るということが起こり得る

このように、

非日常的な体験の中で
自分を保つ事が必要となるため、
表面的ではないより深い傾聴力が求められます。

・・・

特養で活動している
傾聴ボランティアの方(団体)も多いと思います。

認知症の方への傾聴は、
諸々ある傾聴講座で
お勉強した通りにはなかなかいきません。

「共感的理解」を理解した上で、
自分を保ちながら、その場しのぎでない

「自分にも相手にも誠実な対応」

が出来ると学びもやりがいも
深く感じることができます。

認知症がない方への
傾聴ボランティアは、
傾聴の聴き方(やり方)の練習になります。

認知症がある方への
傾聴ボランティアは、
傾聴(来談者中心療法)の根本的価値観である、
自分自身の生き方(あり方)の
練習にもなります。

高齢者住宅でも特養、
施設ごと相手ごとに聴き方を変えることで、
いろんな種類の傾聴力を身に付ける
練習になります。

傾聴ボランティアでの聴き方は
使い分けをしましょう。

<お知らせ>

ちゃんと聴ける聴き上手を
育成するためのプログラム、

傾聴サポーター養成講座は
次回は9月大阪開催です。
 ↓
http://bit.ly/2qJDa6f

<<編集後記>>

きのうは朝から、
・傾聴トレーニング
・傾聴ボランティア向けミニ講座
・傾聴ボランティア
・個人セッション
と、夜までフル稼働で
なかなかやりごたえのある一日でした。

おかげで夜はぐっすり眠ることが出来ました(笑)

今日は自宅で事務仕事の片づけです。

西日本の方は台風が心配ですが、
無事に通り過ぎることを願っております。

今日もいい一日をお過ごしください!




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■傾聴の参考になる動画
心理学的な傾聴の説明をゆっくり学べます
→ 諸富祥彦の傾聴のねっこ(動画)

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