二種類の伝え返しの練習

いつもありがとうございます。

東京駅の京葉線改札と地下鉄東西線改札の
約750mを往復してヘトヘトになった、岩松正史です。

2か月前から「絶望クラス」という
傾聴の新しい勉強会を始めています。

より深い共感力を身につけるための上級講座です。

そこでは2種類の伝え返しの
使い分けの練習をしています。

伝え返しとは簡単にいうと

「(あなたが感じているのは)~という感じでしょうか?」

と、話し手が全体として
言わんとしている感覚の確認をとるスキルです。

・レベル1:話し手が感じている「あなたにとっての意味」の確認 ※話し手寄り
・レベル2:話し手が感じている感覚を「私が感じとれているか」を確認 ※聴き手寄り

パッと見似ていますが、
感じる深さ(レベル)がだいぶ違います。

レベル1では、くり返しで練習した
話し手が使った気持ちのワードを
ちゃんと使うことを重視しながら行っています。

伝え返しはただのくり返しとは違い、
話し手が言わんとしている意味や感覚を、
ちゃんと理解できているか確認をとります。

多くの人は自分の興味がある部分だけに注目し、
会話の中身を都合よく解釈する癖がついているため

相手が言わんとしている感覚をちゃんと
理解するためにレベル1の
伝え返しの練習は大切です。

レベル2の伝え返しは、

「あなたに見えている世界、感じている世界を『私が』ちゃんと感じとれているでしょうか?」

と外からの理解ではなく、
話し手と自分が共にいるかどうかの確認です。

もう一度整理すると、

・レベル1:あなたが感じているものの確認
 →「あなたが感じているものはこのような感じか?」

・レベル2私の受け止めの確認
 →「あなたと同じように私は感じられているか?」

似ていますが主体が違います。

レベル2では必ずしも話し手の
言葉を正確に使うことだけを求めません。

なぜなら、同じ景色を共に見ている前提なので、
それを見ているときの感覚が
共有できてさえいればいいからです。

たとえば、一緒に登山をして山頂から
果てしなく遠くまで続く雲海を共に見ているなら、

「雲が足もと一面に見える」と表現しても
「雲海が果てしなく広がっている」と言っても
見えている物は同じでそれに対する
感覚のずれもないかもしれません。

大事なのは

「私は今、あなたが言わんとしている感覚の世界が感じとれているかどうか」。

それを「あんたは~なのですね」と要約するのではなく、
TESTして感覚的な共有部分を増やしていくのです。

傾聴の初期~中期は
「あなたが感じている物」の確認から始まります。

それが進むとクライエントと向き合っている
私(カウンセラー)が同じ感覚を共有できているか?

クライエントと関わりをもつ
自分をより強く意識します。

そのときのクライエントと向き合っている
自分の感覚に興味を持っている状態を
「一致」と呼びます。

相手の言葉を大事に使うレベル1の
伝え返しが出来るようになったら、
次はレベル2の伝え返しに進みましょう。

もっといい傾聴になるはずです。

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<<編集後記>>

きのうは中2の娘が幕張メッセに
イベントに行くというので朝早くに家を出て
東京駅の京葉線ホームまで見送り、

そのあと飯田橋に向かうため、
地下鉄東西線のホームに移動しました。

娘の帰りのお迎えにも行ったので
2往復したので疲れてしまいました。

あとからGoogleマップで測ってみたら
京葉線のホームは東京駅に南に400m、
東西線のホームは来たに350m。

片道750mもあったんですね(汗)
同じ駅の中なのに往復1.5キロも歩けば
疲れるはずです。

それでも娘が満足して帰ってきたこと
途中まで連れて行けば一人で
街に出かけられるようになったことが
嬉しかったのでした。

今日は久しぶりに自宅待機。
少し休めそうです
今日もいい一日をお過ごしください!




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■傾聴の参考になる動画
心理学的な傾聴の説明をゆっくり学べます
→ 諸富祥彦の傾聴のねっこ(動画)

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