不登校は引きこもりではない

いつもありがとうございます。

寒いのが嫌いでそろそろ冬眠したい、岩松正史です。

先日、こんなやりとを目にして
違和感を覚えました。

Aさん「うちの子、不登校なんです」
Bさん「そうなんですね。どうして引きこもっちゃったんですか?」

感じた違和感は「不登校」と「引きこもり」の
違いについての違和感でした。

不登校も引きこもりもどちらも一つの状態を表す言葉です。

不登校だからといって、引きこもりとは限らないよなと。

不登校とは、学校に行かない選択をしている人のことです。

引きこもりは、外に出ないでおこうという選択をしている人です。

では、学校には行かないけれど、
外出は特に避けていない人のことは
何と呼べばいいのでしょうか?

不登校の子は学校に行かないことを選んでいますが
自分の必要を満たすためなら
普通に外出する人もたくさんいます。

不登校でも引きこもっていない人がいるのです。
むしろそちらの方が多いかもしれません。

不登校は学生さんにしか使えない言葉です。

本来、不登校と引きこもりはまったく別の状態を表してる言葉です。

でもときどき不登校で引きこもっている人もいるから、
話がややこしくなるのでしょうね。

また引きこもりとくくられている人の中にも、
引きこもっていない引きこもりの人がいます。
(話が複雑になってきました(汗))

学生を卒業しても、仕事ももたずに家にいる人たちです。

こういう人の多くは、お腹がすいたらコンビニ買い物に
行ったりするので引きこもっているわけではありません。

では、引きこもりって何?

能動的に人に合わない選択している人が引きこもりでしょう。

ところが厚生労働省の「引きこもりの定義」を見ると、
それとは少々違います。
(厚労省HP:https://www.mhlw.go.jp/seisaku/2010/02/02.html)

「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」

この定義の、

人との交流がない=引きこもり

だなんて、ちょっとひどい気もします。

いじめられた、人から見られるのが怖い・・・
そのように、外出や人に会うことを意図的に
避けていのが本来の引きこもっているという意味で

学校や仕事に行かなくなったらといって、
行く場所や目的地がないから家にいるだけの人は、
引きこりではないでしょう。

そして冒頭の会話で感じた違和感は不登校の人はすべて、
引きこもりのくくりに入れらてしまっていることへの違和感でした。

・・・

ときどき

「不登校はどうやったら直りますか?」

と質問されます。

不登校は「状態」で病気ではないので「治る」ことはありません。

治ることを期待するということは、
いま異常な事態だといっているのと同じです。

そこには「学校は言って当然」という
価値観のフィルターが入っています。

でも学校に通うことが本当に正常なのかどうかわかりません。
奥の人が行っているのとは違おう選択をしているというだけのことです。

人と違うことを異常と呼ぶなら、世の中の人は全員異常でしょう。

・・・

話を戻すと

不登校だけれど、引きこもってはいない人。

不登校ではなく、引きこもってもいないけれど
家にいる人は何と呼べばよいのでしょうか?

いま社会の中にはそれを端的に表す言葉がまだない気がします。

単純に「家にいる人」あるは横文字にして
「ホームマン」「ホームパーソン」とでも呼びますか?

ホームマンだとDIYホームセンターの名前みたいですね(汗)。

こんな風にふだんなにげなく使っている言葉でも
ちょっと立ち止まって考えてみると
意外と深かったりします。

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<<編集後記>>

きのうは豚汁を作りました。

わが家(私)の豚汁は圧力鍋で
根野菜をやわらくしてから
煮込んでいます。

圧力はかけすぎれば、
ジャガイモがボロボロになるし、
この火加減が腕の見せどころです。

今回はちょうどよく出来ました。

今朝、一晩寝かせた豚汁を食べたら、
味がしみこんでもう最高!

今日の夜まで美味しく頂けそうです。

雨の地域も多いでしょうが、
今日もいい一日をお過ごしください!




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■傾聴の参考になる動画
心理学的な傾聴の説明をゆっくり学べます
→ 諸富祥彦の傾聴のねっこ(動画)

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