大切な場面を記憶に残す

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いつもありがとうございます。
息子がリポビタンDを飲んでいた、岩松正史です。

娘を最後におんぶしたのは
娘が小学4年生のときでした。

なぜ覚えているかというと、
覚えていようと意識的にしたからです。

小4になるころには
娘は友達とよく遊ぶようになりました。

同時に私と鬼ごっことかして
遊ぶ機会がへりました。

成長していく娘の姿を見ながら
嬉しく思う反面、寂しさも感じていました。

そんなある日。

下の保育園児の息子と寝室で戯れていると
珍しく娘がやってきました。

私が怪獣になって追いかけまわしたり、
枕を投げたり息子の馬になったり・・・

そんな中、ある瞬間、
おもに長距離攻撃で物を投げていた娘が
弟につられてか私の背中に飛び乗ってきました。

その瞬間、

娘は少し興奮気味ですが
私はいたって冷静で。

この娘と触れ合うのが
最後になるかもしれない特別な瞬間を
記憶にとどめようと決意しました。

自分がいま見ている部屋の景色、
感じている肌感覚・・・。

体の五感すべてをつかって
この瞬間を記憶にとどめようと
試みました。

さらに

心の中で感じたことを
つぶやいてもみました。

「これが、成長していく娘と
触れ合う最後の機会かもしれない」

そう思うとなんだか遊んでいるのに
胸と目頭が熱くなってきました。

それをごまかすようにさらに体をゆすり、
背中にしがみついている娘を
ふり落とそう揺さぶりました。
(本当はふり落としたくはないので遠慮しながら)

「うぁ~!」と叫ぶ娘の声。

落ちまいとさらにしがみついてくる
娘のわしづかみの手。

あらゆる感覚に意識を向けて
記憶にとどめようと試みました。

今日のことは絶対に忘れてたまるかと
執念にも近い強い気持ちで。

・・・

カウンセリングの学習をしている方の中によく
「クライエントの話をちゃんと覚えていられません」
という人がいます。

きっとその人は、
クライエントがいった言葉を
頭で覚えようとしているのでしょう。

それでは記憶に残りません。

文字は脳には入りにくいのです。

脳は体で感じたことほど
記憶に残りやすい性質があります。

言葉を覚えようとするより、
この瞬間を感じようとした方が
圧倒的に記憶に残ります。

ときどきロールプレイがはじまると
すぐにペンをもち、
文字を書き留めようとする人がいます。

自ら覚えるチャンスを放棄してもったいないです。

文字なんか書いていたら
感じることがおろそかになり
余計覚えられなくなります。

言葉を覚える
→感じたらしっかり残る

に変えていくことです。

そうすれば本当に大事なことを
心に刻みながら覚えることができます。

いまここで何かを体験している
自分の感覚に意識を向けましょう。

そうすればカウンセリングであれ
家族との大切な時間であれ
大切な場面をありありと
記憶に残すことが出来ます。

・・・

娘は今年高校生になりました。

あの日以来、娘に触れていません。

そう言い切れるのは小4のあの日の
記憶が確かにあるからです。

大切な日を記憶にとどめておけてよかった。

いかがでしょうか?

これをお読みいただいているあなたは
大切な人との大切な思い出でで
覚えているモノはありますか???

その記憶はきっと体験した感覚があるから
いまもありありと覚えているのではないでしょうか。

<<編集後記>>

きのう息子と電車に乗ろうと駅にいったときのこと。

駅の売店で息子に「何か飲む?」とたずねたら
迷わずにリポビタンDをてにとってもってきまして。

どこで味を覚えたんでしょうね?(汗)

お疲れ気味の息子とお出かけしたのでありました。

元気ハツラツ!

今日もいい一日をお過ごし下さい!

■ 傾聴

体験会
傾聴1日講座(基礎)
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<岩松正史の著書>
・『その聴き方では、部下は動きません。』朝日新聞出版
・『聴く力の強化書』/4刷 自由国民社


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