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いつもありがとうございます。
やっぱりキャリコン試験にあまり興味がもてない、岩松正史です。
11月のキャリコン試験に向けた
面接対策講座を最近開催しています。
その中で気になったことがあったので
いまからできる改善点を1つお伝えします。
試験前にこの1点だけ改善するだけでも
だいぶ印象が変わるポイントです。
よかったら最後までお読みください。
・・・
どうしてもみなさん個別指導を受けることなく
なんとなく講座の中で言われた通り型どおり聴くと、
ほとんどの方の応答は、
「事柄と気持ちがごちゃ混ぜになったただの要約」
になりがちです。
そして、
気持ちより事柄がとても多くなってしまいます。
「こんなことがあり(事柄)、あんなことがあり(事柄)、こんな状況があって(事柄)、困っていらっしゃるんですね(ここだけ気持ち)」
このような応答を「伝え返し」と呼んでいる方がいますが、
これは伝え返しではなくて事柄中心の要約です。
本当は要約ではなく気持ちを中心にした
伝え返し(受け止めの確認)が欲しいのですが
ちゃんとした傾聴を習う機会もなかなかないですし、
試験官もそこまできっちり傾聴を見ないので、
要約なら要約のままで仕方がないと思います。
(それでも試験には合格できます)
で、試験は型通りの要約である程度通用するにせよ、
やはり深い共感的な応答はあった方が
基本的傾聴力は高く採点されるでしょう。
では、
多くの方が似たような要約のようなことをしている中で、
いまから能力は一気には上がらないという前提で
深い共感もいれたいならどうしたらいいのでしょうか。
いまから要約を変えようとしなくていいから、
要約の中に一言でいいから深い共感の応答を1つ入れるだけで
ぜんぜん印象が変わります。
ではすれば、それが出来るのでしょうか?
・・・
「あなたは〇〇なんですね」という要約はひとことで言うと
「あなたと私」向き合っている関係です。
でも深い共感は向き合う関係ではなく
「横に並んで同じ方向を見ている」くらいの関係です。
向き合う関係を横に並んでいる関係にするには、
要約の「正確に応答しよう」という姿勢の中に、
たった一言でいいから、
あなたが人として「感じことをベース」にした
応答を入れることです。
例えばこのように訴えるクライエントがいたとします。
◆話し手
「私そろそろ定年を迎えるんです。だいぶ体を酷使してきたんでゆっくり休もうかなと思ってたんですが・・・。最近30歳になる娘が孫を連れて離婚して帰ってきてしまいまして・・・。生活費を私が稼がなきゃしょうがないんで、まだしばらく働かざるを得ないんです・・・」
対正確に要約するならこんな感じです。
◆聴き手(要約)
「今まで体酷使して頑張ってきて、そろそろ定年で休もうと思っていたんだけれども、娘が離婚して戻ってきたのでまだまだ働かなければいけないのですね。」(上手にあなたが言っていることをまとめてみました!)
変なアドバイスされるよりはよほどマシですが、
正直寄り添ってもらってる感じはしません。
では、実際にあなたが私生活でそういう立場にいる
友人型いまのような話を聞かされたらどう感じるでしょうか?
「すごい頑張ってきてたよね・・・。やっと休めると思ってたよね・・・。それなのに、大変だなぁ・・・」
と素直に感じるのではないでしょうか。
(感じない人はゴメンナサイです)
そのように感じたら、自分が人として感じたことをベースに、
本人になったかのようにつぶやくように応答します。
◆聴き手(人として感じたことをベースにした応答)
「やっと休めると思ったのに・・・。まだ稼がなきゃ・・・。しばらく働かざるを得ない(んだね)・・・」
全体を正確に要約されるより、よほど寄り添っている印象になります。
そもそも事柄が多すぎる要約が機械的に感じるので、
それを本来の気持ちの伝え返しに出来れば最高です。
でも、基本的傾聴力はいきなりは身につきません。
試験間近になって今までのスタイル
を変えるのは大変です。
いまから聴き方を大改造することは、
かえって混乱を招く可能性があるのでお勧めしません。
要約になってしまっている部分は
あきらめてそのままやるとして、
ロールプレイの中に1回でも2回でもいいから、
「人として自分が感じたものをベースに」
共感の応答を入れてみてはいかがでしょうか?
機械的な要約をくり返すだけよりは、
寄り添っている印象になるはずです。
深い共感を少しでも示したい人は
よかったらやってみてください。
<お知らせ>
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<<編集後記>>
今週からキャリコン面接対策講座がまた始まりました。
みなさん本当に切実な思いで
来て下さるので感謝でいっぱいです。
一方、この講座を始めて3年目になる
私はどうもやる気がでません。
講座にやる気が出ないのではなくて
キャリコン試験そのものにいまいち興味が持てないのです。
なぜなら、キャリコンの面接対策で必要な聞き方は
必ずしも私が大切にしたい深い傾聴とは
だいぶかけ離れている気がするからです。
そもそも個別の指導を受けることなく
深い傾聴力を見つけること自体が無理ですよね。
試験は別に個別指導することが目的でないので
そこでは広く浅く知識や経験を持った人を
育てると言うのが目的でしょうが、
私は深い傾聴に興味があるのです。
役割がいまひとつ違うような感じます。
面接対策に来た方には精一杯指導をしますが、
できるだけ深すぎる傾聴の話はしないことにしています。
なぜなら、
例え本質でも試験に必要ないことを聞けば聞くほど
いま自分ができることから乖離が
激しくなり混乱してしまうからです。
本当の傾聴とはずれていても
試験で合格するため必要そうな聞き方に
特化して指導することにしています。
キャリコン講座を受けている方の中で感がいい方の中には、
「ほんとにこんな傾聴でいいんだろうか?」
と悩んでいる方も多いと思います。
そんな方に、
私はここで1つ提案をしたいと思います。
試験の時に求められる聞き方と
深い傾聴の聴き方を同時に考えるのは
やめてみたらどうでしょうか。
試験は試験、本物の傾聴は傾聴と
分けて考えてみていかがでしょうか。
一緒のものだと思ってしまうと余計混乱します。
何も試験の聴き方がいけないと
言ってるのではありません。
試験は15分と言う限られた時間の中で
全員がある一定の形を身に付けているかを見るものです。
そもそも本当の傾聴とは求めるものが違います。
なので試験は試験と割り切るのがお勧めです。
そして本当の傾聴力に興味がある方は
試験に合格したあとで深めてみてはいかがでしょうか。
編集後記なのに真面目な話になってしまいました(笑)
今日もいい1日をお過ごしください!
<岩松正史の著書>
・『その聴き方では、部下は動きません。』朝日新聞出版
・『聴く力の強化書』/改訂2版 自由国民社