もう、10年近く前のことですが、
当社(あえるば)が渋谷から小田原に
本社を移転してからしばらくのあいだ、
年一回、お客さん向けの感謝祭をしていました。
事務所は駐車場つきの土地にある
3階建てのビルを一棟借りしていたので、
駐車場でバーベキューやお餅つきなどをして
おもてなしをしていました。
あるとき、
私が焼き肉を焼いていると、
50代くらいの女性が焼き肉をとりにきて、
こういいました。
「いつも家ではやらないでしょうに、頑張ってますね!」
一瞬何のことかわかりませんでしたが、
ちょっと考えて恐らく
「料理をめったにしないでしょうに」
と労をねぎらおうと
かけてくれた言葉だろうと思いました。
そこで、
「家でもいつも作っているので、慣れています。」
と答えると、
女性は一瞬「えっ!」と驚いた顔をしてフリーズし、
2、3秒間があってから、
ようやく自分が言ったことの意味がわかったようでした。
そして、
とりつくろうようにこういいました。
「そ、そうよね。うちの主人が家のことを一切やらないから…。最近の若い人は、料理する人たくさんいるわよね、ハハハハ…(汗)」
・・・
人は自分が見えている世界でしか
周りを見ることができません。
意識でコントロールできる事ではないので、
「まわりの人をちゃんと理解するように頑張ります!」
なんて言っても無駄です。
以前、読んだ脳科学の本に、
「『正しさとは』その生活習慣に慣れ親しんできた時間の長さから生まれる好き嫌いでしかない。」
と、あったように、
写真にとれば同じ景色でも、
見えている世界のもつ意味は
人によって全く違います。
同じように見えているだろうと思うのが間違いです。
ですから、他人をわかるためには、
頑張って他人を理解しようなどとすることよりも、
自分にとっての当たり前に信じていることはなにか?
いつも自分に疑問をもち続けることの方がよっぽど有効です。
他人をわかるにはまず、
自分をよくわかっていないとできないでしょう。
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