「楽」と「楽しい」のちがい

きのう飯田橋で定例の記憶術の

フォロー講座を開催していました。

その中で、

みなさんとあるスピーチの映像を見ました。

北海道で町工場を経営するかたわら

「宇宙ロケットを飛ばす」

と、いう子供のころからの夢をかなえた

植草努さんのスピーチです。

TEDin札幌(Youtube)
 ↓
https://goo.gl/ynXVps

子供のころからその夢を周囲に語るたびに

実際にはロケットを飛ばしたこともない人、

やろうともしない人たちから、

「どうせ無理だよ」

と否定されて育った植草さんが、

居場所をなくし、人生を踏み外し、

そこからロケットを作る夢をとりもどし

実現するまでの思いが20分にまとめられています。

笑いを交えながら、根底に流れる

熱い思いを語る植松さんの話に

開始からたった2分で引き込まれてしまいました。

なかでも印象的だったのが、

植松少年があるとき、夢を持たない大人たちに

「いい会社とはなにか?」

と質問をしたら、

「それは楽をして、出来るだけ働かないで、
 たくさんのおかけをもらえる会社だ」

と言われ、

その考えを受け入れられなかった

と、いう場面です。

「たくさん勉強をして、いい会社に入れというのに、
 せっかく学んだその経験を、出来るだけ使わないのが
 いい会社だなんておかしい!」

その話を聴きながら思ったことは、は

「楽(らく)」と「楽しい」というのは

漢字は同じでもまったく別のことなんだということです。

「楽(らく)」には、苦しみがない

状態のという印象がありますね。

一方、

「楽しい」には、一生懸命何かに取り組んでいたら、

大変で苦しいこともあるけれども、

同時に楽しさを感じることもあるのではないかと思うのです。

つまり、

楽しさと苦しさが同居することがあるのではないかと。

帰宅してから気になって、

「楽」という言葉の語源を調べてみました。

すると「楽」には大きくわけて

2つの意味があることが分かりました。

ひとつは、

自ら能動的に何かをしいてという意味です。

・人を喜ばして楽しいこと。
・喜んでなにかをするようす。

もう一つは、

心配なく自由に振る舞うという意味です。

・快楽。
・安楽。

「快」にはむさぼるという意味がありますし、

「安」にはやすらかという意味もありますが、

ただ単に安いという意味もありますね。

むさぼったり、安い楽しみばかりでは

いかがなものかと思った次第です。

人間だれしも苦労をしつづけたいとは

思っていないというのが本音でしょう。

無条件に楽な部分も確かに欲しいです。

でも、

たとえばお金をたくさん持っているから

楽が出来るのだとすると、それは

裏を返すと誰かから人生に必要なものを

すべてお金で買わないと生きていけないとも言えるわけです。

また、人のお世話になっていきるというのも

決して悪いことだけではありません。

お世話になれるというのも一つの能力です。

でも私の場合、

自分が何か出来るようになり

身につけた能力で人に何か提供する楽しさを

もちつづけたいと思うのです。

すると、

そのための苦労はやはり必要だろうと。

最終的に、楽という言葉を調べはじめて

行きついたところは

「楽楽(楽々)」

という言葉でした。

「楽楽」と楽が2つ並ぶようになると、

最後は自らの意思で何かを積極的に

楽しもうという意味は全部消えてしまって

受身で楽をするという意味しかなくなることが分かりました。

何ごとも程度の問題でありますが、

楽は半分くらいにしておくのがちょうどよさそうですね。

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