久しぶりに本を読んだ。
C.ロジャーズの「自分が自分になるということ」。
(コスモス・ライブラリー。諸富祥彦著)
360ページを超える厚めの本。
買ったのは多分2、3年前だろう。
書斎机からたった1.5mしか離れていないところにあるのに
手が伸びるまで3年もかかった。
正確には年2回、書棚の整理をするから
手に取ったのは年末の片付け以来となる。
整理をするたびに、
「この本はいつか読みたい」と思っていた。
読み始めたら止まらない。
いっきに読みたい箇所を読破。
なぜ今まで読まなかったのか不思議に思うくらい集中した。
買ったままの本を積み残しておくことを、
積んで置くの俗語で「積読(つんどく)」というらしい。
あなたは読まずに放置してある本が一体何冊あるだろうか?
その本のことを目にするたび、思い出すたびに
いったいどんな気持ちがするだろうか?
そう考えてみると本を読まずに
置いておくことは精神衛生上よくない。
本を読まずに放置していることで、
罪悪感を感じる人は意外と多い。
内容そのもとよりも精神衛生の問題だとしたらおかしな話だ。
多くの人はこうも言う。
「読みたいのに読めないのです」
そして、
「時間が作れない」
「忙しい」
「他のことをつい優先してしまう」
聞いているとそれはつまり
読みたくないということではないだろうか?
と、思ったりする。
本当の事を言ってしまえば、
読まなければいけない本なんて
この世に一冊もない。
読みたければ読めばいいし、
読みたくなければそのまま放っておくか
売ってしまってもいい。
読みたくなければそのまま放っておくか
売ってしまってもいい。
たしかに買った時、その瞬間は欲しくて買った。
でもあとになって読みたくなくなったなら
その本にあなたを惹きつける魅力が足りなかっただけかもしれない。
あるいは本を読む以外に
もっと大切なことがあるのだろう。
どちらにしても気にすることではない。
できていない自分を確認する道具として
本を使うのは実にもったいない。
罪悪感を抱えるくらいなら
胸を張って本棚なり積読なりしておけばいい。
本を読むには意外と心を使う。
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