本能に訴える言葉

4歳の息子を連れてスーパーに買い物に行ったら、

案の定、お菓子を買ってくれと

せがみはじめました。

連れて行った時点で、想定内だったので、

一つだけいいよといって、了承をしました。

息子は足早にお菓子売り場に向かっていきました。

しばらくたって息子が帰ってくると、

手には仮面ライダーのおもちゃが付いたお菓子

・・・いや、

正確には、

「仮面ライダーのおもちゃに、お菓子がついている」

いわゆる玩具菓子を持って戻ってきました。

私「おもちゃがついてるやつは買わない。」

息子「ちがう!これお菓子!」

私「ほとんどおもちゃで、お菓子一口だけでしょ。ダメ。」

息子「ちがう!このお菓子、本当に食べたいのぉ!」

・・・不毛の言い争いはつづくのでした。

かくいう私も十数年前、コンビニ社員だったときに

「チョコエッグ」

という玉子型のチョコレートの中に

動物のフィギアが入っている玩具菓子を

何百個と買って集めていたことがあります。

さかのぼれば、

小学生の頃にはビックリマンチョコを大量に買って、

お菓子を食べずに捨てて怒られたものでした(苦笑)。

いまでこそ大人のような顔をして、

玩具菓子を欲しがる子供の要求を退けていますが、

内心は子どもを叱れるほどの

こともないというのが真実であります。

大人というのはわがままですね(笑)。

それにしても、この玩具菓子。

「おもちゃをたくさん買うことは悪いこと」

という罪悪感を、

「食べることはいいこと」

という生きるために必要な本能でうまく隠して、

錯覚させて買わせるという。

人間の心理をうまく利用していると感心します。

・普段ケチな人がパチンコにだけは平気でお金を使う

・100円だからといいながらUFOキャッチャーにたくさんのお金を使ってしまう

・「限定●個」「あと●日でおしまい」と聞くとつい買ってしまう

など、

人の心理をうまく使った商売はたくさんありますが、

購買意欲というは所詮すべてこの手の

心理作戦なのかもしれません。

でも、同じものでも、

見かたを変えれば意味と価値が

変わるというのがよくわかる

いい例だなと感心するのでありました。

これをお読みのあなたは、

相手の本能に訴えるようなコミュニケーションを

心がけているでしょうか?

【この言葉を自分に言ってみよう!】
「理屈で人は動かない」

・・・

玩具菓子に感心しながら、

息子には、仮面ライダーが入っていない、

ただのチョコレートを買って

家路についたのでありました。

<お知らせ>

人の話を聞くことを我慢することだと思っている人がいます。

ガマンと思えばつらいだけですが、

相手にもし興味がもてて「知りたい」と思えたら、

同じ聞くという行為の持つ意味が変わり、

結果が変わってきます。

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