~聴くことでまず、心のバケツの水位をさげる~ 著書「聴く力の強化書」原文より抜粋

感情へのアプローチを説明するために「心のバケツ」というお話をしたいと思います。

胸のあたりに大きなバケツがあると思ってください。
心のバケツです。
悩んだり苦しんだり気持ちがいっぱいいっぱいになっている人は、心のバケツから感情という水がダーッと溢れ出てしまっている状態です。
その人に向かって「ああ行動してみたら」「こう考えてみら」と行動や認知に対するアドバイスをしたところで、「そうできればいいんだけれどでも・・・」「うるさい!」と受けとってもらえないのではないでしょうか。
アドバイスした人が言っていることはとても正しい正論だとしてもです。
よかれと思ってしたアドバイスなのに相手にスッキリ受けとってもらえなかった経験はありませんか?
それは頭ではそれが正しいを分かっても気持ちが受け付けないのです。
心のバケツがあふれ出てしまっている人に、認知や行動の視点からアドバイスしても溢れているから入らないし入ったとしてもすぐに流れ出てしまいます。
まず必要なのはあふれ出ている心のバケツの水を止めることです。
そしてあわよくば心のバケツに隙間(=余裕)を作ってあげたいものです。
あふれ出た感情をとめて心に隙間を作る方法の一つとして、傾聴という関わり方が有効であるとロジャーズが自身の研究から言っているわけです。

※原文からの抜粋なので、書籍とは内容が異なります。

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