「勉強させてもらう」とは?

ある勉強会に参加したときのこと。

5分間で講師の先生が話した内容を

5分間で要点を漏らさずまとめて

パートナーになった受講者に

今度は自分が先生となったつもりで

説明するという練習を一日中繰り返す

という、なんともエネルギーを使う

トレーニングをやりました。

大変だなぁと感じつつも、

いちおう言葉の専門家を自負していますから

手を抜かず真剣に取り組んで

いたのでありました。

そのワークをくりかえしていたのですが、

何個目かの覚える作業を終えて、

発表するタイミングになったとき、

講師の先生が

「では、発表する順番を決めて、(発表を)はじめてください!」

と、言いました。

そのとき、

パートナー役の年下の女性が言った言葉に、

一瞬、戸惑ってしまったのです。

その言葉とは・・・。

「勉強させていただきます!!!」

・・・みなさんはこの「勉強させてください」

をどう解釈されますか?

私はそのときもっていた意識は、

「この勉強会は、『発表をするための勉強会だ』」

と、思っていたので、

「勉強させてください」の言葉の意味を

「先に発表させてください」

ととらえて解釈したのです。

そう思ったのでパートーナーに

「どうぞ!」と言ったら、パートーナーは

一瞬「えっ!?」という顔をしてからいいました。

「いえいえ、岩松さんが発表している姿を見て、勉強させてもらいますという意味です」

と。

・・・なるほど、言われてみれば、

たしかにそういう風にも解釈できますな。

むかし、

ある知人からこんな話を聞いたことがあります。

物干しざおを売りに来た人に「いるか」聞かれた際、

「結構です」

と答えたら、

大きな物干しざおをもってこられて、

「あんたが結構なものだといったからもってきたのだから、代金を払え」

と迫られたのだそうです。

笑い話のようなちょっとコワイ実話でありますが、

確かに日本語には場面により、

ちゃんと主語と述語を伝えないと、

逆の解釈ができる言葉がありますね。

いかがでしょうか?

これをお読みのあなたは、

伝えたかったことと真逆に解釈されて

困ったり驚いた経験はありますか?

・・・

すべてのやり取りについて

勘違いしないようにできればよいのでしょうが、

それも難しいだろうなと思うのです。

私はむしろ、

すれ違わないことに神経をすり減らすより、

すれ違ったときにお互いにやり取りして、

間違いをちゃんと訂正しあえる。

そんな関係づくりのほうが

大切かなと思うのですが、いかがでしょうか?

もちろん聞く立場のときには、

自分にとって都合よく解釈したくなる

心のフィルターがあることも知っておくといいですね。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「すれ違わないより、すれ違った時の分かり合いが大切」

ちなみにその後、

そのパートナーの方との会話は、

「こんどは、伝える勉強をさせてください。」

「聞く勉強をさせてもらいます。」

と、お互いがわかる共通認識をもって

会話ができるようになりました。

これこそまさにコミュニケーション力ですね。

<お知らせ>

勘違いしそうな自分に気づき、

相手との共通認識を広げて

お互いに分かり合っていくコミュニケーションの仕方に

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