ひとこと聴きそびれるだけ、伝えたい意味が全く変わってしまう。
言葉というものは、なかなかあなどれない物だと実感した。
・・・
ひと月ぶりに散髪に行った。
店員さんから、
「どんな感じにしましょうか?」
と訊かれたので、希望の髪型を告げた。
ほどなく理容師さんが、後頭部を見ながらこう言った。
「ここハゲてますね・・・」
ドキッとした。
ハゲている?
円形脱毛症か???
そういえば最近、いろいろと
ストレスがかかることが多かった気もする。
「ついに来たか・・・」
心の中で、そうつぶやきながら店員さんに
「えっ!ハゲてます???」
と、くり返した。
すると、店員さんはこういった。
「いえいえ・・・」
「ハゲてるんじゃくて、『ハネて』ます」
円形脱毛症ではなく、寝ぐせでした(汗)。
・・・
言葉というものは恐ろしい。
一文字違うだけで、まったく意味が変わってしまう。
「ハゲ」と「ハネ」は
頭の状態を表す言葉だけれど、
気持ちを表す言葉も、一文字違うと
大きく意味が変わってしまう。
たとえば
「やってみます」
と
「やってみますが」
では、まったく意味が違う。
前者は、ポジティブな意思。
後者は、ネガティブな意思。
相手の気持ちを聴くなら
「やってみます」の部分より
「が」の方が大事。
「が」を聴き損ねれば、
意味が真逆になってしまう。
相手の気持ちを理解することはできない。
・・・
一文字ではないけれど、
反対の意味を表す言葉は他にもある。
たとえば、
「でも」
「だけど」
「けど」
「ても」
2文字、3文字になれば、
言葉のさらに意味は大きく変わる。
言葉には、その人の精神的な世界がよく表れる。
一文字の違いにこだわって聴ける人は、
いい聴き手になれる。
一文字にこだわって聴こう。
【この言葉を自分に言ってみよう!】
「一言一句にこだわって聴く」
ハネた後頭部に、
軽くクシを通しながら店員さんはこう言った。
「簡単に治りました!」
「ハゲ」ならこう簡単にはいかない。
一文字の違いに救われた気がした。
<お知らせ>
一言一句に注目して聴く聴き方。
傾聴1日講座は、本日開催です。
次回は、11月18日飯田橋。
11月23、24日は福岡で久しぶりの開催になります。
お申込みいただいている方、
ありがとうございます。
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http://bit.ly/2qvtDuo