きのうから記憶術開催のため大阪に来ています。
途中でいつものように、京都の介護施設にいる
祖父のところに寄ってきました。
子供の頃から大好きなおじいちゃんです。
なぜ傾聴を続けているのか・・・?
カウンセリングをすることよりも、
こういう身近な大切な人と一緒にいるために
傾聴が使えていることが
私にとって一番の喜びであり、
より傾聴を深めようと思う原動力であります。
・・・
面会を済ませて京都から大阪に向かおうと
JR京都駅に行きました。
ちょうど帰宅ラッシュの時間帯に重なり、
結構、混んでいたのですが、
人の多さより「音」に驚きました。
大阪に向かう5番線のホームに降りた瞬間、
さまざまな音が耳に入ってきたのです。
「次の電車は○時○分発○○行きです。・・・」
私が今いるホームに自動で流れる機会の案内。
右隣のホームからも同じような案内。
左隣のホームからも・・・。
そこに重なるように、
それぞれのホームに立っている駅員さんが、
「まもなく電車がまいります・・・」
とアナログで案内をかぶせてきます。
それとほぼ時を同じくして、
「トゥルルルルン♪まもなく5番線に電車が参ります。この電車は・・・」
駅員さんとほぼ同じ内容を案内する自動音声・・・。
そして、電車がホームに流れ込んでくる音。
発車するときの音楽。
それぞれのホームで、様々な音が鳴り響き、
4つも5つも重なりあって、ときどき音が重なりすぎて
何を言っているのかよくわからなくなります。
それが、なんともうるさいのでした。
・・・
なんでこんなことが起きるのか?
快速電車を待つ列に並びながら考えてみました。
そして、すぐにわかりました。
「自分の必要だけ考えて、行動しているからだろう」
と。
みんなが自分の伝えたいことだけを
伝えようとしているからこうなるのだと。
もし全体が見えていたらこうはならないだろうなと。
必要なことを伝えようとするのは正しいことです。
でも本当は
「伝えること」
が目的ではなくて、
「伝わること」
が目的のはずなのに、だれもそこには関心を寄せません。
「伝わるため」には伝えなければいけませんが、
「伝えたから」といって、
「伝わる」とは限らないんですね。
なんかそれって、
人間関係全般に通じるなと思ったのでした。
・・・
あなたの周りにこういう人はいませんか?
・「ちゃんとあのとき言ったよな!」と自分が伝えたことを強調し正当性を主張する上司
・正しく伝えるために、原稿を読むことに集中しすぎて棒読みになっているスピーカー
・「なんど言ったらわかるの!」と伝えた回数の多さを盾に説教する人
・一人だけ話したいことを話して、相手の話をまったく聞かず自分だけすっきりしている人
・「なんでこんな簡単なこともわからないの?」と自分基準で相手を責める人
こういう人たちに、もし出会い、
それが傾聴をする場であれば私も話を聞きます。
ですからこのような人たちを責めようというのではありません。
ここで伝えしたいのは
上のようなことを自分に置き換えたときにどうなのか?
自分を見つめ、知る材料になればいいと思うのです。
「本当に、自分が伝えたいことは伝わっているのだろうか?」
と。
・・・
それともう一つ。
京都駅の5番ホームに立ち、
うるさいなぁと思いながら疑問がわいてきました。
「騒然という点では、普段私が使ている東京駅も同じはず。なのに東京駅でうるさいと感じたことがないのはなぜか?」
という疑問。
その理由もすぐわかりました。
「東京はいつも使っていて慣れているので、必要な情報だけを聞き取ることができるから。」
京都は慣れてないから、私にとっては新しい情報が多く聞き分けができない。
つまり、
「慣れている人は聞き分けできるけど、慣れてない人にはできない」
のであります。
「でも慣れていない人に通じないなら、それって案内の意味があるのだろうか?」
と思ったのでした。
駅員さんや毎日この駅に来る人にとってはきっと
なにが問題なのかもわからないのでしょうね。
私自身もそうですが、
人は「あたりまえ」と思っていることに
問題があると気がつくことはできません。
自分がわかることだから、
他人もわかっているだろうとか、
わかって当然と思うのですが、
それ自体が相手と自分の立場の違いを分かっていない
無知なことはないのだなぁと気づいたのでありました。
【この言葉を自分に言ってみよう!】
「伝えるだけでは、伝わらない」
何が伝わったのか?
その場でちゃんと確認するのがいいですね。
(駅ではそういうわけにもいきませんが、音がかぶりすぎない工夫くらいはほしいものです。)
確認するときに一番いいのは相手に
理解した内容をその場で言ってもらうことです。
最悪な確認方法もあります。
「わかった!?」
とたずねるのは最悪です。
なぜなからその言葉には
「わかりました」
という返事を誘導するニュアンスが含まてしまうので、
わかってなくてもつい「わかった」と答えてしまいます。
無理やり分かったといわせても意味がないので、
「確認のため、もう一度言ってもらっていいですか?」
というような言い回しをよく使います。
確認をすることと、確認の方法は伝えた側の責任であります。
<お知らせ>
何が伝わり、何が伝わっていないのか?
相手に確認しながら分かり合うための利き方に興味がある方。
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