分けるから分かる。分かるから分けられる

5歳になって息子の

言葉の使い方が変わってきました。

先日、ある言葉の変化に気が付きました。

夜、お風呂に入ろうとしたとき、

息子は絵を描いている最中だったので

「お父さん先に入るけどいい?」

と訊きました。

そうしたら、

いままでだったらきっと

「いい?」といわれれば

「いいよ。」と、そのままの言葉を使って

応答して来ていたはずが、

その時、初めて

「どうぞ」

と答えたのでした。

その言葉を耳にして、

変わってきたなと感じました。

・・・

言葉に関する質問の仕方も変わってきました。

いままでは、

「旅行って何?」

「うまいってなぁに?」

いままでだったら

一般的に使いそうな言葉を

やたらめっぽう何でも

質問して来た印象がありますが、

結構難しめの言葉だけを

質問してくるようになりました。

先日は、こんな質問を立て続けにしてきました。

「封印て何?」

「うらやましいって何?」

説明して言い直すときに大人でさえ、

一瞬考えないとうまく説明できないような

質問をピンポイントでしてきたのです。

その様子に感心しながら見ていて

彼の中で

「分かる」

ことが増えてきて、

「分からない」

ことが減ってきたのがよくわかったのでした。

それは同時に、

「何がわかっていて、何がわからないか」

が、ちゃんとわかっているということだなと。

・・・

では「分かる」「分からない」は

何によって決まるかというと、

それは、

「自分が何をわかりたいか」

で決まります。

分かりたいことがなかったり、

あるいは自分の中であいまいだったら

何をもって「分かった」といえばいいか

わからなくて当然です。

たとえば会話の最中に相手の人がこう言ったとします。

「私の人生は、波乱万丈な人生でした・・・」

その時、

自分の好奇心だけで聴いたいている人なら、

「波乱万丈な人生だったんだなぁ」

と思っておしまいになるでしょう。

また

聞いている姿勢を真摯に伝えたいと

思っている傾聴の学びての人なら、

「波乱万丈な人生だったんですね」

と形通りのくり返しをするでしょう。

でもその時に、

相手の方が感じている世界を

ちゃんと「分かりたい」という目的を

明確に持っている人ならば、

「波乱万丈」といういかようにも解釈できる

抽象的な表現に引っ掛かりを感じ、

その人独自の「波乱万丈とは何か?」

分かっていない、自分に気が付くでしょう。

そして、

このように質問をするはずです。

「波乱万丈といいますと???」

まずはじめに相手を「分かりたい自分がいる」と思うから、

自分が何が分かっていないかが分かり

何を質問したらいいかわかるというわけです。

・・・

自分の気持ちを相手の気持ちが分けられず

ゴッチャになり癒着してしまうことを

心理学で「転移」を言います。

自分の気持ちと相手の気持ちは別のもの。

家の敷地に境界線があるように、

相手と自分の居場所をちゃんと分け、

自分の存在が揺るがされることがない

安全地帯があって初めて本気で、

他の人の支援する気になれるというわけです。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「なにごともしっかり分けると、よく分かる。」

ちなみに息子には次のように

説明したら理解してもらえました。

・「封印」→悪いものをとじ込めること。

・「うらやましい」→いいなと思うこと。

言葉を取り扱う仕事をしているからか、

こんな風に、一つの事象を別の言葉で

いいかえるのは結構、得意な方であります。

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目的を明確に分けて

自分の気持ちと相手の気持ちを分けられるようになると

話を聞くのは楽になります。

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