私が人と会話をしていて喜びを感じるのは、
「その人が何を思って生きているか?」
生き方の価値観に触れられたときだ。
・・・
どうも以前から、
親兄弟の話が聴きにくいと感じていたが、
先日、帰省した時、その原因がはっきり分かった。
家の中でくり広げられる会話の中に、
(私がしたい)
生き方の価値観についての話題がまったくないのだ。
たとえば、
食事をしながら出てくる話題は
「このパプリカは甘いか?甘くないか?」
「おかずの量が少ないか?少なくないか?」
「近くに、おいしいお店があるはずだ。」
「(私の)息子がたくさん、食事を食べているね。」
「先日、どこどこに出かけた。」
・・・
そんな事実(事柄)だけの話には興味がない。
聴きたいのは、
「私は、●●と思って生きている。」
「●●を大切にして生きている」
「これをやりたいと思っているのに、うまくいかなくて困っている。」
「これを実現していきたい。」
そういう生き方の価値観
そしてそれにまつわる気持ちの
話を聞きたいし、やり取りをしたいがそれがない。
思い返してみると昔から、
そういう価値観についての話は
してこなかったことに気が付いた。
今まで感じていた違和感の原因が
はっきり分かった気がした。
そしてその時、
若干、苛立ちを感じた。
・・・
でも、残念なことにその苛立ちは、
家族に対する苛立ちでのようでいて、
実は自分に対する苛立ちだった。
昔、わたし自身が、
そういう価値観の話を考えたり、
話したりするのがとても苦手だった。
だから今家族に対してい感じる苛立ちは、
実は、過去の自分の姿を見せつけられた
ことに対する苛立ちだった。
そして、
苛立つということは、
今もなお自分の気持ちを
ちゃんと見つめたり、表現できない自分が
どこかに潜んでいるからこそ、
苛立ったに違いないと認めざるを得なかった。
・・・
こんな風に、きっと、
人が他人に腹を立てるときは、
実は相手ではなく、自分に腹を立てている時なのだろう。
【この言葉を自分に言ってみよう!】
「心の問題は、他人に処理してもらおうとすると角が立つ。」
そう思いながら、
久しぶりに再会した、
価値観が合わない家族との食卓で
心なく返事をしながら箸をすすめた。
私は、人の心の声が聴きたい。
自分の心の声がもっと聴きたい。
だから飽きることなく、
この仕事を続けていられるに違いない。
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