「いまこここ」がすべて

沈黙が苦手な人の特徴は、

沈黙になると別の話題に振ったり、

別のことを考えるようにしたりして

その場の緊張感から逃れようとします。

しかし、残念ですが、

これをやると、余計に沈黙が苦手になります。

なぜなら、

「いまここ」

に関われなくなるからです。

人は、「いまここ」にいる自分を

認められてこそ、安心します。

・・・

昔話をくり返す人がいます。

聴いているほうの人は

「もう昔のことなんだから、いいじゃない・・・」

と思い、聴きにくいでしょう。

でも、

その出来事は「過去」でも、

それに対する消化できない「想い」は

まさにいまここにあるからこそ話したくなるのです。

「出来事は過去でも、感情はいま」

なのです。

・・・

引きこもりについての相談を

受けるというのはどういうことでしょうか?

どうやって、

「子供を外にだそうか」

考えることではありません。

それは、直接接している親御さんの仕事です。

相談に来た親御さんが、

どういう接し方をするか

相談しながら決める場所でもありません。

カウンセラーにとってのクライエントは

唯一、いまめのまえにいる親御さんだけなのです。

今ここにいない子供の気持ちについて、

「あんな気持ちかもしれない」

「こんな風に考えているかもしれない」

と、本人不在で「かもかも」推測しても、

わかるはずもありません。

親御さんが相談のあと、

何をするか方法をいきなり考えるのが

まず大事なのではなくて、

いま、このタイミングで、

この場所に相談に来ようと思った

(来ざるを得なかった)、

その親御さんの苦しみを理解し、

訴えの主訴を聴き取り、

その裏にある願いを確認し。

その思いに近づくとはどういうことなのか?

ともに迷い、ともに苦しめる存在で

あることが大切なのです。

なぜなら、

いま目の前にいる相談に来ている方は

孤独ななのですから。

方法を考えることなんかよりも、

「いまここ」にいるその孤独な思いを

受け止め、支えることが先決です。

いまここの思いを十分受け止められているという実感がないまま

方法だけ提案されても、

心にすっきり通る提案にはならないでしょう。

その助教に、提案した側が今度はイラついて

提案のはずが説得になってしまったら本末転倒です。

今ここにいる自分に寄り添って

もらえているという感覚があって初めて人は

他の人の話に耳を傾けられるようになります。

・・・

ここまでを整理します。

・ここにいない人のはない(例文)に流されない

・事柄ではなく想いを聞く

・過去の感情は、そのことについて今の感情かどうか念のために確認する

・・・

傾聴の原理原則はとてもシンプルです。


1.主観を入れず「そのまま」受け止めるること。

2.そして「いまここ」にだけ関わる。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「いまここがすべて」

これは、

思考優位より、感情優位になることで、誰にでもできます。

考え方が変わってもそれだけで人生は豊かになりませんが、

感じ方が変わると、その時点で「人生は変わった」といえるのですから。

<お知らせ>

いまここへのかかわり方を練習したい方は、

8月25か27日の傾聴1日講座にお越しください。

初心者の方でもわかるやり方で、しっかりお伝えします。

次回の大阪開催は、まだ未定です。
 ↓
http://goo.gl/vZnD1O

 

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