反復するより大切なこと

夕方、繁華街を歩いていたときのこと。

歩道に、どこかの居酒屋の看板をもって、

大きな声を出している男性店員がいました。

その店員さんは、何度も何度も

同じ言葉を繰り返していたのが耳に残りました。

その言葉とは、

「本日、ハラミのお刺身、半額にさせていただいております!」

「本日、ハラミのお刺身、半額にさせていただいております!」

「本日、ハラミのお刺身、半額にさせていただいております!」

と連呼していたのです。

・・・

選挙でもよく言われることですが、

人間の心理に影響を与えるためには

正しい政策を力説するよりも

話に中身はなくても、

投票してほしい候補者の名前を連呼したほうが

投票率が上がることが証明されています。

購買も投票も結局、人の潜在意識に

うまく働きかけたほうが勝ちというわけです。

そもそも人間の脳の95%は

意識的にコントロールできない

無意識の自然反応に支配されているといわれているので、

仕方がないですね。

・・・

でも、もしその店員さんが本当に

潜在意識に働きかけたいなら

「させていただいておりいます」

という丁寧語は不要でしょう。

要点だけを手短に、

(昔の魚屋さんのように?歯切れよく)

「ハラミ、半額。ハラミ、半額」

で十分です。

では、潜在意識に働きかけたいわけでもないのなら、

この店員さんは何をしてくて

くり返していたのでしょうか???

店員さんが発した次の一言で

なんとなく、店員さんの「目的」を

確信したのでありました。

「ハラミのお刺身、半額にさせていただいております!」

と言おうとしたのに、間違って、

「ハラミのお刺身、半額させております!

とおっしゃいまして(笑)。

それを聞いて、おそらく、

「くり返すこと自体が目的」

だったんだろうなと思いました。

言い間違いといえばそうなのですが、

もし、潜在意識に働きかけたいなら、

「ハラミ、半額」「ハラミ、半額」

とまるで昔の魚屋さんのように、

歯切れよく連呼するだけで十分です。

要するに、丁寧に説明したいのか?

潜在意識に働きかけたいのか?

目的が定まっていないのです。

・・・

日常生活も、会社の仕事も、部活の練習も、お稽古事も

何を目的にしてその行動をするのかは大切ですよね。

パッと見、外から見た感じには大差なくても、

同じ時間、似た労力をかけてた成果が違ってきます。

たとえば、

まじめに働いている人ほど、

ちゃらんぽらんに見える人に腹を立てたりしますが

そのちゃらんぽらんに見える人のほうが

評価が高かったりするわけです。

それは、

人一倍努力しなくても、

目的に沿った行動がとれているから

結果はついてくること言うこともあるのではないでしょうか。

ところが、

先ほどの店員さんのように、

一生懸命やることを目的にしてしまうと、

成果がよくわからなくなってしまうわけです。

なにごとも、くり返し反復するのは大切ですが、

成果を出すには、なんとなく一生懸命くり返す前に、

「何のためにそれをするのか?」

という目的たとても大切であります。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「一生懸命やる前に、目的に沿った行動を定義する」

・・・ところで、

いま書きながら思ったのですが、

ハラミ(肉)に刺身(魚?)があるのでしょうか?

生肉を食べるということですかね???

世の中知らないことだらけであります(笑)。

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