イヤな過去の忘れ方

昨日、産業カウンセラー協会の

月例会に参加してきました。
BLOGや講座の紹介だけだと
分かりにくいかもしれませんが、
一応産業カウンセラーです(笑)。
↓産業カウンセラーを紹介する本にも寄稿しています。
「産業カウンセラー(わたしの仕事)」
 http://goo.gl/RBiY1T
東京支部に行くのは初めてでしたが、
大学で心理を研究されている先生から
とても貴重な話を聞くことが出来ました。
普段話す機会の方が多いので、
こうしてときどき人の話に触れて
インプットするのは楽しいですね(気も楽ですし)。
2時間の受講の中でアドラー、
マインドフルネス、マズローなどの話を
いつものようにマインドマップで
メモをとりながら楽しく聞かせていただきました。
中でも参考になったのが、
トラウマに対するエクスポージャー
(暴露法)についてです。
「忘れたい記憶」というのは
大なり小なり誰にでもあるでしょう。
ちょっとキタナイ話で恐縮ですが、
私は5歳の時、野原を走り回っていたら
そこになぜかあった人間のウンチを
ふんでしまったことがありまして。
その時の記憶がいまでも突然
蘇ってくることがあります(笑)。
でも記憶を意図的に忘れる方法というのは、
昔も今もなかなかないわけです。
ときどき同業者の人に会うと、

「イヤな記憶がよみがえってきたら

 頭の中で消しゴムをイメージして

 消してしまうんです!」
なんていう人もいますが、
心の中ではうそでしょ!と突っ込んでいたりします。
忘れたふりをすることはできても、
簡単になくすこはできないのではないでしょうか。
それはともかく、
講演で聞いたPTSDのような
トラウマにつながる恐怖体験から
どのように回復するかというと、
忘れるのではなく
「記憶の形を変えていく」
という方法が主流です。
そのひとつが、
恐怖体験あるいはそれを想起させる
場面の中に身を置いて慣れていく
エクスポージャーです。
ポイントは、
ただ恐怖体験の場面に身を置くだけでなく、
そこに恐怖だけではない
「よい体験」をつけ加えていき、
記憶に対する意味づけを変えていきます。
たとえば、
学校の担任の先生に一度だけ
大きな声で怒られて以来

「学校は怖い場所」
と学習してしまった子がいたとします。
そこに
「優しい校長先生が遊んでくれる場所」
というような新たないい体験を加えていくことで、
学校に対する意味と価値を変えていくのです。
ただこれにも時間は相当かかるわけですけれども、
悪いものをなくすのではなくて、
いいものを足すという考えは、
私がいつもオススメしている

「本物のプラス思考」
に通じるものを感じてすんなりと受け入れられました。
また、
具体的に好ましい追体験を
加えるようなことができないような出来ごと
(災害体験など)は、
「その時の体験を安心できる人や
 環境の中で聴いてもらいい共有する」
という方法もあります。
当時は一人ぼっちでその経験を
しなければいけなかったものを、
別の誰か他一緒にいるという感覚を持ちながら、
だんだんと受け止めていくことで、
体験記憶の意味や価値を変えていこうという手法です。
私がお伝えしている傾聴はまさに、
そういう一人ぼっちの体験を、
聴き手と一緒に共有する場づくりをしているんですね。

「昔のことなんだから、
 済んだことなんだから忘れろ!」
なんていう人がいますが大きな間違いです。
そのと出来事は過去の事でも
感情と記憶のレベルではいままさに
その人の中に起きているのですから。
目に見えない心を無視して
目に見えるものだけで理解しようするのは
現代人の悪いクセかもしれません。
だからこそ、
カウンセリングや傾聴を学ぶことには
大いに意味があるのかなと思ったりしました。
あなたはイヤな過去はなくそうとする方ですか?
それとも、
いまをよりいいものにすることで、
イヤな過去があってもこれからを
素敵に生きようと思いますか?
おまけ、
昨日の講座を聞きながら私が描いた
マインドマップがあります。
自分用ですので汚い字ですが

良ければご覧ください。
マインドマップの描き方の講座を
今週日曜日に開催します。
そちらもよろしければご覧ください。
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