信じるに値するもの

クリスマスすぎに5歳の息子が

発熱と腹痛をうったえまして。

病院いくことにしました。

わけあって、いつもと違う病院に行きました。

行くまでに時間が、半日以上あいてしまい、

病院についたときには腹痛は収まり、

熱も下がっていました。

でも、念のために言っておこうと思ったんですね。

病院に着いたらお医者さんが、

元気になりかけている息子の様子を見て言いました。

「熱もないし、腹痛もいまはない。元気そうだから、あとは食べれるものなんでも食べて、元気をつけてください。」

と。

それを聴いた瞬間、疑問に思い質問しました。

「何でも食べていいんですか???」

なぜこんな質問をしたかといいますと

普段かかりつけの小児科の先生からは、

決まって体調不良後は

「バナナと生野菜、それから脂っぽいものは消化に悪いので2、3日避けてください。」

と言われ慣れています。

今回の先生は、それと違うお話だったので、

どっちが正解かな?と思いまして。

もう一人、プライベートでお付き合いがある

別の知人のお医者さんがいまして。

その先生からはいつも、

「体調不良の時は体が風邪の菌と戦っている最中なので、食べ物を食べると限られた抵抗力が消化にエネルギーを使わなくてはいけなくなり、かえって免疫力が落ちるから、水分だけ取って、2,3日何も食べない方がいい」

と言われています。

果たして、

・たくさん食べたら、エネルギー補給になって元気になるのか?

・一部の消化が悪い食品だけ避けて、食べると元気になるのか?

・食べずに水分補給だけの方が元気になるのか?

それぞれには、それぞれに正しそうに思える理由があって、

いったいどれが正解かがわからなくなってしまいました。

・・・

そういうとき、

人間の脳はどう動きやすいかといいますと、

以下のようなことがわかっています。

・一番最初に聞いた情報を正しいと信じやすい

・実際に自分がやって、効果があったという体験があるものを信じやすい

・威厳がある肩書を持っている人の言うことを信じやすい

・テレビや新聞に書いてあったことが真実だと思いやすい

・その発言をした人の誠実性の有無により情報の正誤を判断しやすい

・・・など、

私も、身に覚えたくさんあります(笑)。

理屈上100%間違いないと証明されていれば、

誰も迷うことはないわけです。

ところが世の中には、自分はそう信じていても

世界中の全員にとって、絶対にそうだとは

言い切れないことがたくさんあります。

3人のお医者さんは、みなさん嘘を言っているのではなくて、

お医者さん自身の経験と知識から、

よかれと思って一番信じている可能性を話しているのです。

でも、誰かにとっての正解は

あくまでうまくいく「可能性」であって

可能性を何万個集めても、万人にとってもの

「唯一の正解」にはなりませんよね。

人により、場面により、タイミングにより

結果は必ず変わります。

なので、

結果が良かったら、それは

「たまたま当たった」

だけであって、

「正解が分かった」

とはいえません。

他にもっと良い結果が出る

方法があるかもしれません。

人はよく「正解探し」をしますが、

実は正解など世の中にほぼないということです。

お医者さんが、体調不良時に食べ物とどう付き合うか

一つの方法を「信じている」のと同じように、

私たちも正解探しと言いながら、実は

「信じるもの」

を探しているだけなのではないでしょうか。

信じたときに当たれば「正解」と呼び、

信じたのに外れれば「不正解」と

呼んでいるだけではないでしょうか。

・・・

このBLOGをお読みいただいている方の中には、

誰かから悩みごとの相談を受ける

機会があるという人もいるかもしれません。

その時に、

自分にとって「当たった正解」を

伝えても、専門的な知識以外のことは

伝えてもほとんど役に立たないので、

答え(らしきもの)を与えようとするよりも、

「信じる」ためのお手伝いをしてみてはいかがでしょうか?

自分から能動的に「信じた」道ならば、

うまくいかなくても、

そこから切り替えて回復する意欲もわきます。

でも、親の意図、上司の都合など、

「信じさせられた道」だと、

失敗したときに他人や環境のせいにしたくなるでしょう。

「当たるか外れるか」を軸にした相談の乗り方では、

お互が不幸になりかねません。

・・・

押し付けてはいけないと思って

「私の場合はこうだった」

と少しだけ言い方に気を付けても、

可能性を話しているだけで本当に支援になるでしょうか。

どう接していいか困ったら、

決められずにいる「方法(対処法)」

の方に意識を向けて関わるのではなく、

決められずにいる「不安」の方に

関わるという方法がおすすめです。

人は不安が緩くなることで、

選択や決断をしやすくなります。

そして、

選択や決断ができるというのは、

選んだ「道そのものを信じた」からではなくて、

仮にその道が間違っていても、

「その道を選択した自分を責めない」

ことで、次に進エネルギーにつながるでしょう。

それはつまり、

「自分を信じる」

ことと同じなのだと思います。

【この言葉を自分に言ってみよう!】

「答えより、信じる。そして、信じるのは方法より自分」

そう考えると、人のせいにするというのは、

間違を犯す自分のことを

受け入れて、信じてあげられていないということですから

自分はダメな人だと言っているのと同じになってしまいます。

ですから、自分を信じられる程度が増せば、

人を責めるのも減るというわけです。

やはり人間関係の基本は、

自分と自分とのよい関係づくりにつきます。

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